極楽山浄土寺 「5月の掲示板の言葉」・・・(5月1日) | 銭函浄土寺のブログ

極楽山浄土寺 「5月の掲示板の言葉」・・・(5月1日)

「頂は一つだとしても 登り方はいくらでもある」

 

1000m級の山々では今月初めまではスキーも出来ますが、次第に雪も解けてゆけば、登山者には良い季節となっていきます。

一つの山を目指す時、登山ルートはその山によって何ルートかありますが、よく考えると登山道以外にも道なき道を真っすぐ行けば最短で行けるなどと、決められたルート以外にも、いくらでも登り方はあるでしょう。ただ、現実には登山は危険が付きものなので、より安全で楽しみながら登れる整備された道を行く方が大半です。もしかしたら、道なき道を最短ルートで登っていく方もいるかもしれませんが、それは無いに等しいでしょう。初心者ほど、より安全で易しい道を選択するでしょう。

 これは仏教においても同じように思います。その教えには八万四千の法門と言われるほど、仏となる為の道は数多くあるのです。「私」と同じ人は居ないように、人それぞれにあった道が用意されているのです。

 その中でも、日々の生活を営む上に、険しく困難な道を行くことは、不可能に近い。

難しい道は行けないけれど、そんな方々の為に用意くださった易しい道がお念仏の道です。

「我が名を申せば、必ず救うぞ」とお誓い下さった阿弥陀様を信じ、お念仏を申してゆけば、日々においては背中押しをいただき、どんなことが起ころうとも最後には必ず「頂」に往き着かせていただけるという安心を得て、進ませていただく道を歩んでいきたいものです。

 

                                                  合 掌