ついこの間,家を出ると外国人が車に乗っているのが見えた。

(ボクの家は団地のため,目の前に大きい駐車場。ちなみに3階に住んでいる。)

↑の記事で仲の良いスリランカ人のビシャンがオーストラリアに行ったと書いたが,妹さんはまだこっちに住んでいたため妹さんの友達かな~と思っていた。

母と家を出て,「新しいビシャンいる!」と冗談交じりに言って笑いながら階段を降り,外に出るとその外国人はじっとこっちを見て手を振ってきた。

 

そして車から降り,ニコニコしながら近づいて言った。

 

「久シブリ!ゲンキだった❓」

 

!?!?!?!?!?!!?

 

 

なんとそこにいたのは本物のビシャンだった。

 

「どうしたの!?なんでいるの!?」

 

母が聞く。

 

「帰ッて来ちゃいマシタ」

 

 

 

どうやらあっちで生活をして2か月。日本と比べルールが多く,こっちで慣れすぎてしまったため住みづらくて帰ってきたらしい。

 

オーストラリアで永住権を獲得すると言っていたためもう帰ってこないのかと思っていたのでめちゃくちゃびっくりした。が,正直嬉しかった。

 

「ダカラ,飲みに行きマショウネ!」

 

ビシャンはそう言い,車に戻っていった。

 

 

 

 

なるほどなぁ。。。旅行で行くのと住みに行くのは違うからなぁ。ボクも日本でしか生活できなそうだな。

ただ,海外に行きたいという気持ちはビシャンが帰ってきたから冷めるというわけではない。この2か月真面目に貯金をし,9万くらい溜まった。来年の夏を目標にオーストラリアへ行く予定だった。

 

 

そんな出来事が起こった後,大学の掲示板でシドニー英語研修の参加者募集ポスターを目にした。

内容はというと,2月に3週間ホームステイをしながらシドニーの語学学校に通うというもの。

 

「こんなのやってるのか。。。」

 

正直すごい行きたい。海外というものを実際に見て聞いて感じてみたい。(そして特技の高速指パッチンがオーストラリアでも通用するのか確かめたい)だが費用が約46万とものすごく高い。

 

 

 

父母に言った。

すると「海外に行って色々見てこい!」「みんな行けるわけじゃないんでしょ?通るかわからないけど応募だけしてみればいいじゃない。お金は通ったら何とかするよ!」

と,前向きに背中を押してくれ,明日応募しようと決心がついた。

 

その直後,兄から電話がかかってきて「子どもができて結婚することになった」という話につながる。(詳細は12月2日に書いた記事「新しい命」を読んでください。)

 

 

困惑。しかしボクはこの日,友達と飲みに行く約束があったんでとりあえず飲んだ。(この一件が11月20日の出来事)

 

 

そして次の日(21日)。迷いながらも応募するって決めたからその日は授業もなかったが大学へ行った。

応募締め切りは22日だったため相当ギリギリだったが,国際交流支援課で応募書類をもらい,家で書いて次の日に持っていけば間に合う。

しかしボクは国際交流支援室の前で足が止まってしまい1時間。書類をもらうということすらできず,ただただ立ちすくんでいた。

 

 

兄の結婚で家のお金も余裕がなくなってしまう・・・

ここでボクがわがまま言ってシドニー研修へ行ってもいいのか?

海外に行く機会は今だけじゃないし,来年でも再来年でもいいのかな・・・

 

 

なんてことを頭の中でずっと考えて行動力に自信があるボクでも足が動かなかった。

 

そして国際交流支援課が閉まってしまい,何もせずに家へ帰ることになった。

 

母にlineした。

「書類もらえなかった。やっぱり来年自主的にいくか,来年の機会で申し込むよ」

 

「(笑)(笑)どっちでもいいけど,来年就活とかでいけないかもよ。行くなら今年がいいと思うよ。」

 

 

たしかにそうだ。来年は就活。オーストラリアに行っている場合ではない。(就職について何も考えてないけど,将来についてはいろいろ考えてはいる。そのこともいつか記事にする)

 

「そうですね。明日,間に合うかわからないけどバイト後もっかい行ってみる。」



そして次の日(応募締切の22日)。朝9時半から14時半のバイトが終わったあと大学へ。その日は大学、推薦入試で16時半までキャンパスの中に入ることが出来なかった。


締切は17時。16時半に入って書類を貰い、そこで書いてすぐ提出しなくてはならない。


国際交流支援課の前で深呼吸をする。

ガチャッ

「失礼します。シドニー研修の書類のことできたのですが。。」


外国人の強面な先生が出てくる。

「ドレ?見せて?」


「実は、書類まだ貰ってなくて。ここで今すぐ書いていきます。」


「えぇ!?!?」


 支援課の一同が一斉に声を上げる。


「ハイ。じゃあこれ。英語で書くとこもあるヨ?カケルの?」


「はい、書き上げます。」



そう言い、椅子に座って書類を書き始めた。時間は16時35分。あと25分以内に書ききらなければならない。


海外渡航経験、なし。

パスポート、なし。

TOEIC、受けていない。

TOEFL、受けていない。

英検、高校時代にとった準2級。。。



書類を記入していて、絶対に無理だと思った。研修に参加する人は海外経験があるのだろう。TOEICも700点以上とっているのだろう。英検もボクなんかより高い級で取っているのだろう。。。


だが、海外に行きたい情熱は誰にも負けない自信があった。この広い海の向こう。まだ行ったことのない地で色んな人と出会い、学び、見たことも無い景色を見てみたい。


志望理由を書く欄があった。タイムリミットは残り15分。自分が海外に行きたい理由を嘘偽りなく自分の言葉で書き綴った。


「行ったことのない地でまだ見ぬ仲間に出会い、交流し、新たな地で感じ、経験したことをこれからの人生で活かしていきたい。私のバイト先には外国人のお客さんが沢山来て英語で話すことがあって、、、」


と、書き綴っていく。この気持ちは本当だが本当に行きたい理由は違う、それも赤裸々に綴った。


「また、私の特技は高速指パッチンで、それがオーストラリアで通用するのか確かめたい。」





時間は16時58分。提出する。


「お願い致します。ギリギリまで迷ってたので遅くなって申し訳ございません。」


「うん、大丈夫。御両親からは許可もらったんだよね。合否は近日中にこのメールアドレスに送るね。」


「はい、ありがとうございます。よろしくお願い致します!」




提出したけど多分通らないと思う笑


家に帰って父母に言った。ギリギリだったし全部適当に書いたし英語で書くところも文法めちゃくちゃだし準2級だし。


まぁ、挑戦しようとしたのは我ながらよくやったなー笑

と思いながら酒飲んで寝た。




そして次の日、何気なくメールをチェックしていると、大学の国際交流支援課から来ていた。

なーんだ、もう不合格通知が来たのかい。母にスクショしてLINE送ったろーって思って開くと


全ちゃんさん、あなたはシドニー英語研修に参加することが決定しました。事前研修は~日………




えぇぇぇぇえええええええええ!!???


通ったの!?なんで俺!?!?3ヶ月後シドニー行くの!?!?


えぇ!!??まさか誰も通ると思っていなかったので家族全員びっくり仰天。




定員は15人で応募者は30人くらいいたらしい。え、俺本当に3ヶ月後シドニー行くの?間違いじゃないの?高校生より英語話せませんよ。指パッチンはできるけど。





てことで2月、シドニーでストリート指パッチンしてきます。

それより資金どうしよう。。。