日本のビルや建物を勝手に紹介するシリーズ。

 

今回は福岡市中央区城内にある鴻臚館(こうろかん)です。

 

 

鴻臚館は古代(飛鳥・奈良・平安時代)の迎賓館に相当する施設で、中国・唐や朝鮮・新羅(しらぎ)の外交使節や商人などをもてなしたり、日本の外交使節である遣唐使や遣新羅使の送迎などに使われていたんだそうです。

 

 

同様の役割を持つ施設は平安京(京都)、難波(大阪)にも設けられていたそうですが、その遺跡が確認されたのは唯一ここ筑紫の鴻臚館だけなんだそうですよ。

 

僕が福岡に来た昭和61年(1986年)は、ここには平和台球場がありましたが、翌年の昭和62年(1987年)の外野席改修工事による発掘調査で遺構の一部が発見されました。

 

 

↑城内の入口にある平和台球場の記念モニュメント

 

1989年(平成1年)から1992年(平成4年)まで平和台球場を本拠地としていた福岡ダイエーホークス(当時)が1993年(平成5年)に本拠地を福岡ドーム(当時)へ移した後、1999年(平成11年)から始まった本格的な発掘調査は現在も続いていて2004年(平成16年)5月には国の史跡に指定されたそうです。

 

現在、鴻臚館(平和台球場)があった跡地は写真のように史跡公園としてきれいな芝生の広場に整備されて休日などはいろいろなイベントなどが催されたり、多くの家族連れなどの憩いの場になっています。

 

 

 

この広場の南側にある(奥に見えている)鴻臚館跡展示館では復元された礎石を用いた建物や発掘調査で出土した中国や朝鮮の陶磁器や陶器、さらにイスラム系陶器やペルシャ系ガラス器などの出土品、トイレ状遺構から出土したトイレットペーパーの代わりに用いられた木片などを観ることができます。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

でも下の写真が現在の遠景で、鴻臚館跡から博多湾まではかなり距離があるのがわかりますが、

 

 

鴻臚館があった頃の復元イメージ写真を見ると以前は鴻臚館から北側はすぐ海だったことがわかります。

 

 
そういう話は聞いたことはありましたが長い年月を経て変わってきた福岡の街をこうして見ると何か不思議な感じがしました。
 
 
 
 

 

 

■鴻臚館跡展示館
福岡県福岡市中央区城内1
TEL:092-721-0282
開館時間:9時00分~17時00分
休館日:年末年始(12月29日~1月3日)
 

 

 

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