中止になった地元の祭りは神事のみ執り行われ、神主の叩く太鼓の音が神社境内に響く日曜日。
保管場所に困っていたので助かった。
午後から妻と娘を連れて近所の里山へ行き、笹の葉を調達する。
毎年恒例の笹巻き作りを開始するのだ。
ライバルのいない穴場を知っているので、約30分でサクッと400枚弱を採取。
帰宅して根元を切りそろえ、水にさらして表面の汚れを適当に落とす。
その間、室内では巻きの粉(米粉)1.4kgに対して700gの砂糖と塩少々に水を加えて団子作り。
クックパッドなんかで「ちまき」の検索をすると中に餡や豚肉を詰めた中華風ちまきがいくつも出てくるが、うちの地域でちまきと言えば、この甘い団子を包んだシンプルな笹巻きが一般的だ。
新しい畳のような爽やかな風味がいいんだよね。
香り付けのために新芽の柔らかい葉で団子を包み、外側は3枚の大葉で包んでいく。
笹の葉を5枚くらい使う本巻きとかちょんまげ巻きとか出来ればもっと画的に映えるんだろうけど、何度トライしても上手く巻けないので、挫折してこれは最も簡素なほっかむり巻き。
近所に住む99歳の愛子おばあちゃんによると、正式には5本のちょんまげ巻きをひとつに束ねて棕櫚(シュロ)の葉で結び、その結び目に1枚の笹の葉を通して前側に垂らすらしい。
頭はちょんまげ、下には袴を履かせて侍姿に見立てているとのこと。
男の子の節句に見合ったお菓子ということなのだろう。
それにしてもこのしつらえが分かる人が、現代にどれほどいるというのか。
貴重なお話を聞かせていただいた。
やるな、お主。
蒸し時間は15分程度でいいそうだが、生煮えになるのが嫌なので20分間蒸す。
今年は約100本の笹巻きを作った。
むろん全部自宅で消費するわけではなく、ご近所さんや妻の実家、タイの彼女たちにお配りするのを見越しての数だ。
夜、布団の中で今日が父の日だったことに気付く。
5月の第2日曜には貯金箱をこじ開けて、妻のためにカーネーションを用意していた娘からは何ももらえず。
長男からの小包も届かず。






