あとがきっぽいもの




皆様…え~と…ごめんなさい、ごめんなさい。
石を投げないで下さい、弾幕は投げつけてください。
まさか、年をかけて1作品を公開する事になるとは、
自分でも想像もしてませんでしたうわ~ひどい。


言い訳をすれば、リアルの環境変化がひど過ぎました。
仕事が忙しいとか、そういうレベルではなかったです。
どれくらいか、と言うと…。
『チルノが天才になるべく勉強を始めて3年保った』
くらいでしょうか。…割とありそうだな。
とにかく、ライフステージが変わりました。
真剣に例えれば、学生卒業して社会人、以上のレベルです。


今後は少し落ち着く…はずなので、
これほどひどいペースにはならないと思います。



で、ですね。作品の事なんですが。
何度も似たような事を書いていますが、
紅悲哀は、自分の創作処女作品でして、
今となっては1.5次作品だよなぁ、というモノです。
んで、紅悲哀は1つの話として終わりのつもりで書いていました。
そこに、残る2作品も書いた方が良いなぁと思い、
急遽3部作にシフトして書き始めたのが、
この『東方妖想尽』という作品だったりします。
ので、色々と突っ込みどころ満載になっちゃいました。
フラグらしきものは、紅悲哀外伝ラストシーンくらいでしたし。


今回、あまり釈然としないまま終わっちゃった、
と思われた方も、沢山いらっしゃるかもしれません。
そもそも、霊夢も魔理沙も咲夜も、3者ともに、
結局勝ってはなくね? みたいな状況ですよね、これって。
実は、それが大事だったりします。色々と。
紅悲哀の時より、圧倒的な強大さを出したかったので。
だってほら、幽々子、藍、紫ですよ?
強いでしょ、普通に考えたら。


それでも、全体で見れば、博麗の巫女が勝っている。
その事実に重きを置く展開を望んで、こんな形に。
レミリアを出すのに少しでも後付け感を無くしたくて、
紅悲哀外伝のラストで、紫に色々そそのかしてもらいました。
壮大なフラグ回収をしてみましたが、はてさて…。


アリスは今作初登場なので、作内でフラグ作製になりました。
それに伴い、藍vs咲夜のフラグも作製したくて、
橙の相手は必然的に咲夜に任せる形になったんですが、
咲夜の戦いを、霊マリアリに見てもらいたかったんですよ。
けど、魔理沙はアリスとバトルに入って欲しかったので、
どう頑張っても合流が遅れるな、と思ったんです。
それで、アリスと橙の登場順を入れ替える奇策に走りました。


どの争いも、3対1のバトルじゃ、ちょっと違うモノになってしまう、
と考えていたので、色々考えてバトルステージを分割しました。

次のあとがき2で、各バトルの事を少し…。











ほんの小さなすれ違いから、離れかけてしまった互いの心。
その心を結ぶ糸を、ゆっくりと手繰り寄せ、確認する。
そうやって距離を縮め、ようやく1つに戻れた2つの心。
皮肉にも、2人を引き裂いた1本の桜の木と、
その桜の開花を妨げた者達によって成し得た事だった。
「そうだわ、妖夢。数日したら、神社に行くわよ。」
「神社…ですか?」
「ええ。飛び切りのお酒を持って、花見に行くの。素敵でしょ?
 神社でなら、随分な大人数でお花見が出来るそうよ~。」
「お花見ですか…ああ、神社で。なるほど、解りました。」
「きっと、吸血鬼の従者も来るわ。
 貴方の事、随分気に入っていたみたいよ?
 改めて、少し互いの事を話してみなさいな。」
「十六夜…咲夜…さんが…? そうですね、そうしてみます。」
「それじゃ妖夢、最初は何か判っているわね?」
「え? …え~と…。」
「庭の掃除よ。」
「え、あ…え~と…はい…。」
「今回の騒動で、随分荒れたはずよ。念入りにね。」
「…はい、もちろんです!」


数日後、博麗神社にはとんでもない人数の花見客が訪れた。
日の光が苦手な者も集まる、との事から配慮され、
夜桜での花見、という運びになったようだ。
騒霊楽団は旅を延期とし、妖精を1人加えて花見に参加。
新たに、歌声が加わった音楽で、場を盛り上げた。
人も妖も入り乱れ、呑めや食えやの大喧騒。
最後には、少し遅めの七草粥も振舞われた。
席の中心には亡霊が陣取り、半人半霊や妖を両脇に従え、
心底楽しそうにしていたという。
そして、縁も酣、祭の後。
「あなた達…ちったぁ賽銭投げてけ!」
「うわぁ、帰るぜ、皆!!」




東方妖想尽 ~shin no hang yack~
                         満開











それとほぼ同時に、妖夢が目を覚ます。
「う…うん…あれ…? そうか…私は、背中を斬られて…。
 そうだ! 幽々子様と、西行妖は…!」
妖夢が見上げると、そこには葉すら残らぬ枝桜。
無残な西行妖を見て、愕然とする。
「そ…んな…幽々子様が…あれだけの想いを込めて…。
 あれだけ苦労なさって、あそこまで花開いたのに…。
 私が…私が未熟なばかりに…! う…うぅ…!」
妖夢の頬を、大粒の涙がつたう。
「よーむ、そんなに泣かないの。泣き虫ねぇ。」
「幽々子様!! ご無事で良かった…!」
妖夢の背後から、幽々子が力一杯、妖夢を抱きしめる。
「妖夢こそ、大した怪我じゃなくて良かった。本当に…良かった…!」
「幽々子…様?」
妖夢が振り返ると、幽々子もぽろぽろと涙をこぼしていた。
「幽々子様!?」
「私は、自分の目的に夢中になり過ぎていたみたいだわ…。
 そのせいで、大切なものを沢山、見失っていた…。」
「え…?」
「妖夢、こんな私の為に、ここまで尽くしてくれて、本当にありがとう。
 随分遅くなってしまったけれど、貴方の想いは間違い無く、
 私の元まで届いていたわ。やっとそれに気付いた。
 普段の私は、それを当たり前のように受け流していたのね…。
 私は良い従者を持ったわ…。貴方は、掛け替えが無い。」
「幽々子様…そんな事をおっしゃらないで下さい…。
 私が…私が未熟だっただけの事ですから…。」
思いもよらない状況に戸惑う妖夢。
幽々子は、妖夢の方へとしっかり向き直し、続けた。
「さっきね、紫とも話していたんだけど…。
 咲かせようと必死になって、それでも咲かなかった。
 そんな今だからこそ、だとは思うけれどね、
 咲かなくて良かったな、と思っているの。
 強がりではなく、本当にそう感じているわ。
 それと同時に、どうしてもっと周りを見てあげられなかったのか、
 悔いのような気持ちが、どんどん湧いてきたのよ。
 妖夢、貴方には本当にひどい事をしてしまったわ。
 厳しさではなく、無関心で貴方に向き合ってしまった。
 ごめんなさい。これは私に非がある事よ。
 それでも、貴方は私について来てくれた。
 私は幸せ物だわ。ありがとう。」
「幽々子様…!」