MBAとはMaster of Business Administration(経営修士号)の略である。MBAを取るプラクティカルな理由の一つとしては自分の人生やキャリアにおけるステップアップだと言える。日本人MBA Candidateの場合、私費留学と企業からの派遣留学とに分かれる。

MBAと言えども学校によって様々なプログラムがあり、学校によってフォーカスが違うのではあるが一般的にMBAを取るということは、アメリカでも日本でも人生の勝ち組となる通行手形を手に入れると同意義と解される。日本人MBAはたくさんあるビジネススクールの中からTop20に入るビジネス・スクールを選んで受験するのが普通である。International枠とアメリカ人枠があり、通常International枠はアメリカ人枠よりもより高い基準を求められることになる。

入学審査に必要な物としては次が挙げられる。
* GMATのスコア GMATは巨大教育関連会社ETSから提供されるビジネス・スクール受験の為の試験。ビジネス・スクール以外はGREというこれまたETS提供の試験を受ける。ロー・スクールはLSAT、メディカル・スクールはMCAT。尚、ETSはCIAやFBIの職員採用試験、また次に述べるTOEFLをも提供している会社。数学と英語からなり、英語はかなり難しい。数学は練習次第で90-95%は取れるようになる。トップ20をInternational枠で狙うには大体GMATで700点以上が目安とされる。

* TOEFLのスコア 言わずと知れた留学生がアメリカの大学・大学院に入る為のテストである。GMATに比べれば5倍易しい。

* 大学の成績証明書・卒業証明書 大学時の成績はGPAという計算方式によって数値として換算される。もちろんこのGPAが高ければ高いほど良い。

* 推薦状 これは学校にもよるが2通から3通必要となる。仕事の直属の上司、それから大学のゼミの教授にお願いして書いてもらう事になる。個人的にはPersonal Referenceとして誰か自分のプロフェッショナルな面とプライベートな面を良く知っているチーム・リード辺りの推薦がもう一つあると心強いとも思われる。

* Essay(個人論文) トップ20となるとEssayのトピックは大体各ビジネス・スクールから指定されてくる。それに沿って書くわけであるがその手の参考書や例は出版されているのであまり触れないことにする。

* 受験料 これはスクールによって様々である。Dukeの場合$200位、Univ.of North Carolina at Chapel Hillの場合$70。

* 面接 各スクールまで指定日に行って、担当官と面接をする。

* 残高証明 人生の勝ち組へのパスポートとは言え、その対価は決して安くは無い。プライベートのビジネススクールだったら授業料だけで年間400万もする。その場合2年で800万、それにアパート代、生活費等の諸経費を入れると1,200万は行くはずだ。

最後の残高証明についてだが、会社からの派遣だったら金は会社がほとんど持ってくれるわけであるから、これは意外に簡単に成し遂げられる。その代わり会社によっては、MBA取得者が、後に会社に戻り何年間働くかという誓約書を書かせられる。どれだけ法的拘束力を持っているのかについては疑問符が付くのだが・・

これの中ですべてが欠けても強いアプリケーションは出来ないとよくその手の出版本には書かれているが、それは本当であろう。しかし、推薦状やEssayはほとんどの人間が完璧に、そして強いものをみんな仕上げてくる。その中でもし自分が担当だったとしたら、やはりGMATやTOEFLの点数、それとGPAを合わせたコンビネーションで足切りをするのは必須だと考える。

個人的な意見で申し訳無いが、ビジネス・スクールで習うことは特に重要では無い。たった1.5年間もしくは2年間、MarketingやAccounting、Finance、Economy、MISやeBusiness等を自分の専攻に合わせて2,3個取るだけだ。その時は死に物狂いで勉強をしなければならないが、それによってビジネスのプロになるかと言えばそんな事は無い。ましてや自分が知っている、今まで見てきた日本人MBA達はみんなプレゼンの時やグループ・プロジェクトの時はPower Pointを作る役、又はボタンを押してページを進める役だ。しゃべったり、代表としてパフォームするのはアメリカ人に任せる。だが、試験になると日本で今まで鍛えられてきた受験勉強を通ってきた人間達である、いい点数ですり抜けるからどんなに発言等のClass Participationが悪くても教授が落第にすることは無い。(よほど逆鱗に触れた場合以外だが)

極論を言おう。最初にも書いた通り、MBAは勝ち組への通行手形・パスポートである。それが人生における勝ち組への保証では決して無いが、力強いパスポートである。高い授業料を払って、人脈、スクールにおける経験、そのビジネス・スクールの名前を買う。

2005年、自分の友人3人がアメリカ、UK等の大学院を受けた。
3人とも既に受け入れ先が決まり、素晴らしい限りだ。一人は自分の同僚で、申し分ないGMATスコア、申し分ない推薦状にEssay、5年間の様々なITプロジェクトを誇る素晴らしい職歴を持ってもトップ10の第一志望、トップ20の第二志望は共にだめだった。しかし彼は第三志望に奨学金付きで決まった。

Peace