≪2018年2月号:ドラマ≫ メディア化ピックアップ【戌】 | *音 楽 画 廊 2*

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Arikoのその日の気分で内容がかわります♪

≪2018年2月号:ドラマ≫


 2月に映画ドラマアニメ化された作品の中からピックアップ!

2月に公開された、

映画ドラマアニメ化されたメディアミックス作品の中からピックアップしました。

話題作と合わせて原作本・コミックを今一度お楽しんでください!

Arikaシネマ2014b4

【2月3日(土)放送】
 父と子の旅路/小杉 健治(著)

父と子の旅路 (双葉文庫)

■ドラマタイトル:「家族の旅路 家族を殺された男と殺した男」

■放送日:2月3日スタート 

フジテレビ系 毎週土曜 23:40~24:35≪全8話予定≫ 


■原作/原案…原 作:小杉健治「父と子の旅路」(双葉社)

■スタッフ
企 画:横田 誠(東海テレビ)
脚 本:いずみ 玲
プロデューサー:西本 淳一(東海テレビ)、大久保 直実 (ビデオフォーカス)、坪ノ内 俊也 (ビデオフォーカス)
演 出:国本 雅広、村松 弘之
主題歌:滝沢 秀明 「タイトル未定」
音楽:羽岡 佳
音楽プロデューサー:細井虎雄 (オフィスニューマン)
制作著作:ビデオフォーカス
制 作:東海テレビ放送

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■キャラクター紹介(キャスト)
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浅利祐介:滝沢秀明幼少期に両親と祖父を殺害された青年弁護士
弁護士。赤ん坊の頃に両親と祖父を殺害され、養父母の元で育ち、事件のことを知り法律家の道へ。犯人とされる死刑囚・柳瀬の再審請求をしたいという礼菜の申し出に、最初は嫌悪感を抱くが、弁護士としての使命感から事件に向き合うことに。

柳瀬光三:遠藤憲一浅利祐介の一家三人を殺害した死刑囚
一家3人を殺害した罪で死刑執行を待つ死刑囚。事件当時、妻に逃げられ、自病もあり、一人息子を預けようと奔走していたが、殺人犯として逮捕された。手放した息子の幸せだけを心の支えに、30年間刑務所で過ごす。

澤田陽一郎:片岡鶴太郎(特別出演)祐介が慕う弁護士事務所の所長
祐介の勤める弁護士事務所の所長。祐介が尊敬する理想の弁護士で、冤罪事件を多く手掛けている。江戸っ子気質の熱血漢で、実直な人柄。

河村礼菜:谷村美月…祐介に殺人事件の再審を依頼する謎の女性
祐介に柳瀬の再審弁護人を依頼をする、謎の女性。祐介と出会い、心ひかれていく。母のあかねを反面教師として育つ。

河村あかね:横山めぐみ…河村礼菜の母
礼菜の母。17歳の時に家出をし、自由奔放で荒れた人生を送ってきた。末期がんで余命宣告を受ける。

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■ドラマ内容紹介
沢秀明が初の弁護士役&ソロで主題歌も担当する骨太サスペンス! 
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小杉健治の小説をドラマ化するヒューマンサスペンス。家族を惨殺された過去を持つ弁護士が、その事件の犯人である死刑囚の再審請求を担当して事件と向き合う中で、冤罪(えんざい)の可能性に気付いたことから、衝撃の真実が明らかになっていく。

主人公の浅利祐介を演じる滝沢秀明が弁護士役に初挑戦するほか、一家3人を殺害した罪で死刑執行を待つ死刑囚・柳瀬光三を遠藤憲一、祐介に事件と向き合うように促す法律事務所の所長・澤田陽一郎を片岡鶴太郎、祐介に再審請求の依頼をする謎の女性・河村礼菜を谷村美月、秘密を抱える礼菜の母・あかねを横山めぐみが演じる。

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■原作の感想
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≪原作内容紹介≫
「君には難問だが、逃げずに立ち向かうんだ」弁護士の浅利祐介は所長の沢田からそう告げられた。その難問とは、祐介の両親を惨殺した死刑囚の再審を担当するという酷いものだった。その死刑囚は唯一生き残った祐介の行く末をことのほか案じていたという。それがなにを意味するのか。驚倒の事実が…。

父の決断!
何があっても子供だけは守っていかねばならないという想い

Arikaアイコン(小)1何故、光三は真実を打ち明けないのか?とてつもない固い意思で守り抜こうとしているものは何なのか?少しずつ明らかになる事実に何度も涙が出てしまった。浅利の両親が真実に気がついたときの衝撃はすごかっただろうな。でも、その時に警察に届け出ていたら、柳瀬の人生も変わっていたのかもしれないですね。 最後の真実、河村の死の真相にはちょっとびっくり。17歳で家出をしても、散々勝手をしてきても、親を思う気持ちはあったということですね。悲しい運命に翻弄され続けた柳瀬、祐介。こういうラストしかないよね、という結末ではありますが、最後まで飽きずに読むことが出来ました。展開は予想がついてしまう内容だけど、とても読みやすくグイグイ読めてしまう作品だった。いろんな愛の形があり旅路がありました。





【2月17日(土)放送】
 バイバイ、ブラックバード/伊坂幸太郎(著)

バイバイ、ブラックバード (双葉文庫)

■ドラマタイトル:連続ドラマW「バイバイ、ブラックバード」

■放送日:2月17日スタート 

WOWOWプライム 毎週土曜 22:00~23:00  


■原作/原案…原作:伊坂幸太郎「バイバイ、ブラックバード」(双葉文庫)

■スタッフ
脚本:鈴木謙一
監督:森義隆
音楽: 安川午朗
プロデューサー:武田吉孝、平体雄二、宮田幸太郎

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■キャラクター紹介(キャスト)
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星野一彦:高良健吾多額の借金を抱え、5人の女性と付き合う5股男
“謎の組織”への借金のかたに連れ去られる運命となった、無職の青年。会って引かれる女性全てと付き合うため、いつの間にか5股をかけてしまうようなダメ男だが、憎めない性格で根は優しいのだが、悪気なく結果的に誰かを傷つけている。母親を突然の事故で亡くしたトラウマから、自分が姿を消す前に女性たちにきちんと別れを告げたいと、繭美に願い出る。

繭美:城田優星野一彦を見張る“怪女”
“謎の組織”から、星野を監視するために派遣された女性。「身長3m、体重200kg、金髪でハーフ」と本人もうそぶく男性プロレスラー並みの体形で、強烈なインパクトを放つ。そのうえ「常識」「愛想」「悩み」「色気」「上品」など、自分に必要のない単語を黒く塗りつぶした“マイ辞書”を持っており、誰に対しても「おまえ」呼ばわりする。

廣瀬あかり:石橋杏奈
不倫明け女子。フラッとひとりで訪れた苺狩りで星野と出会い、不倫地獄から救われる。可愛らしい見た目とは裏腹、繭美に対して臆することなく言い返す、気の強い性格。

霜月りさ子:板谷由夏
バツイチのシングルマザー。元夫の浮気が原因で離婚後、息子の海斗と2人暮らしをしている。大手銀行勤務。映画『フレンチ・コネクション』のごとく、車を持っていかれ狼狽している星野のところにりさ子が通りかかり、星野の話に耳を傾けたことから交際がスタート。

如月ユミ:前田敦子……第3話に登場。
ひとりキャッツアイ。ロープ一本で“ビルから降りたい”という野望を持つ。ロープ片手に怪しい恰好で深夜に徘徊していたところ、星野に声をかけられる。人が嘘だと思うようなことでも、信じてしまう不用心(?)もとい素直な女の子。

神田那美子:臼田あさ美……第4話に登場。
ゴロ合わせ好きのリケジョ。耳鼻科で点滴をしていたとき、隣で同じく点滴をしていたのが星野だった。税理士事務所に勤めており、数字で物事考えるという変な癖がある。数字を見てゴロ合わせをするのが好き。鬼門の番号は元彼の名前で「105(トウゴ)」。

有須睦子:関めぐみ
ゴロ合わせ好きのリケジョ。耳鼻科で点滴をしていたとき、隣で同じく点滴をしていたのが星野だった。税理士事務所に勤めており、数字で物事考えるという変な癖がある。数字を見てゴロ合わせをするのが好き。鬼門の番号は元彼の名前で「105(トウゴ)」。

大学生風の男:戸塚祥太……第6話に登場。

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■ドラマ内容紹介
高良健吾主演で伊坂幸太郎作品初の連続ドラマ化。城田優が異色のヒロインを熱演! 
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第5回本屋大賞、第21回山本周五郎賞を受賞し、映画化された作品も多い人気作家・伊坂幸太郎の同名小説を、初の連続ドラマ化。高良健吾演じる、多額の借金を抱えた5股男・星野一彦が、城田優扮する“謎の組織”から見張りとして送り込まれた“怪女”繭美と共に、星野が交際する5人の女性に別れを告げて回る不思議な数日間を描く。5股をかけられる女性役として、石橋杏奈、板谷由夏、前田敦子、臼田あさ美、関めぐみが出演。鈴木謙一が、伊坂原作の映画「アヒルと鴨のコインロッカー」「ゴールデンスランバー」に引き続き脚本を手掛け、映画「聖の青春」「宇宙兄弟」の森義隆が監督を務める。

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 みどころ①伊坂幸太郎の小説、初の連続ドラマ!
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小説家の伊坂幸太郎さんを知っていますか?

代表作は、首相暗殺の濡れ衣から逃げるエンタメ小説「ゴールデンスランバー」(第5回本屋大賞、第21回山本周五郎賞などを受賞)。映画もされた人気作品です。

しかし同書での直木賞はノミネートを辞退しました。しかし過去6作品が直木賞候補になった作家さんです。

私は伊坂さんの小説は大好きで、最新作「ホワイトラビット」まで、ほぼ全ての34作品は読んでいます。映画も全て見ているのですがドラマは初!

と思ったら後に劇場公開されたWOWOWのドラマ『チルドレン』がありました。ただ、連続ドラマは正真正銘の初です。

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 みどころ②伊坂幸太郎の原作小説は珍しい執筆!!
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ここで、原作本を紹介します。

実は二つの珍しい方法で製作されました。

執筆方法が特異
2009年に双葉社が企画した「ゆうびん小説」(※1話50名限定で抽、選当選者宛てに郵便で届けられた小説のこと。)として執筆された作品。

2010年、その「ゆうびん小説」に書下ろしの最終話を追加して単行本が刊行されました。

文豪のオマージュ
太宰治の未完の絶筆「グッド・バイ」から、着想を得たと言われています。「何人もの女性と同時に付き合っていた男が、その関係を清算するために、全く恋愛関係になかった女性の協力を得て一人ひとりを訪ねて歩く」という内容を踏襲したのです。

オマージュ自体は他の作家もやりますが、伊坂幸太郎作品には特異で、ドラマ放送時は唯一。そもそも伊坂さんの小説は他の誰も書かない、書けないもの。だから珍しいのです。

伊坂作品には、しゃべるカカシ、死神、能力のある銀行強盗、泥棒で探偵の黒澤、砂漠に雪を降らす(?)大学生、殺し屋たちなど多彩なキャラが登場します。本ドラマでもヒロイン、繭美(城田優)は魅力的です。

もちろん家裁調査官など普通の舞台もありますが、その「チルドレン」でさえ荒唐無稽です。ぜひご一読を。

タイトルは1926年に発表されたジャズ「Bye Bye Blackbird」から。

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 みどころ③高良健吾×城田優!!
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このドラマの見どころは、5股男を演じる高良健吾と城田優演じる“怪女”との凸凹コンビ。

テンポよくトップギアで繰り広げる会話劇が展開します。

繭美は、原作を読んでいるときは、その大きい体型からマツコ・デラックスをイメージしていました。

ただ、場面写真の城田さんは怪女そのもの。…高良さんも映画出演多数ですし、2人ともトップ俳優なので安心して見れそうです。

伊坂作品といえば濱田岳の出演が多いのですが、今回は常連さんはいません。関めぐみさんぐらいです。『アヒルと鴨…』以来ですが、クライマックスでの名演が思い出され楽しみです。

常連ではないですが、原作ファンの戸塚祥太さんの出演も見どころですね。

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■原作の感想
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≪原作内容紹介≫
星野一彦の最後の願いは何者かに〈あのバス〉で連れていかれる前に、五人の恋人たちに別れを告げること。そんな彼の見張り役は「常識」「愛想」「悩み」「色気「上品」──これらの単語を黒く塗り潰したマイ辞書を持つ粗暴な大女、繭美。なんとも不思議な数週間を描く、おかしみに彩られた「グッド・バイ」ストーリー。

不幸な話なのに幸せな気持ちになれる結末と伏線
Arikaアイコン(小)1一話が50人だけのために書かれ、自宅に届けられた「ゆうびん小説」に、書き下ろしの最終話が加えられ、遂に単行本化。自分も誰かに贈りたくなるような連作短編集。太宰治の絶筆「グッド・バイ」から想像を膨らませて創った、まったく新しい物語。つれづれになんとも不思議な話でした。最初っから最後まで不思議!〝何か〟をしでかした主人公・星野がバスで恐ろしい所へ連れて行かれる前に五人(5股)の彼女たちに怖くてデカイ監視役繭美と別れを告げにいくお話。星野が何故五股も出来たのか、妙に納得出来た。思った事を明け透けに言い放ったり、「私の辞書に〇〇は無い」事を説明するために辞書を持ち歩いていたり、突然拐われても自力で脱出するなど、黒尽くめの大女"繭子"の存在感がとてつもなかった。ただ、星野くんはとてつもない魅力の持ち主なんだということはわかりました。また不思議と繭美が段々魅力的に……ラスト、まさか最後に繭美がこんな行動とるなんて!はてさてブラックバードはだれだったのかな…。えっ、そんな展開になるの?と思ったら、登場人物が単に思いついた嘘や言葉遊びだったり、読み手が翻弄されてしまう著者特有の言い回しは本作でも健在。主人公とそれぞれの女性との出会い方が毎回意表をついていて、よくこんなアイディアが浮かぶな~と感心しながら読んだ。 個人的に有須さんとのエピソードに胸を打たれた。