本を紹介する本
君に伝えたい本屋さんの思い出/主婦と生活社
¥1,543
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本屋さんのお話ですが、こちらはいろんな作家さんの目線から見た本屋さんです。ベストセラー作家が語る「書店にはドラマがある!」書棚にずらりと並ぶ背表紙を見るだけで、胸がときめく…自分にとっての「決定的な一冊」に出会った、そのときの衝撃!―本屋さんをもっと好きになる「ちょっといい話」。お気に入りの作家さんが書いていたりするので、とても楽しいです。また、作家さん目線から見ると、本屋さんは少し違った場所に思えてくるから、不思議です。少しテーマと異なるかもしれませんが、いかがでしょうか?
先生と僕 (双葉文庫)/双葉社
¥617
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本を進める小説です。大学生の二葉が中学生の隼人に導かれてふとした謎を解いていくミステリー。「伊藤二葉、十八歳。人が殺される小説は読めない」。極度のこわがり屋なんですけど。古今東西のミステリ小説の紹介も兼ねた、ガイドブックのような連作短編集。「僕」こと二葉と「先生」の隼人のコンビにほっこり癒される。殺人事件こそ起きないけれど、日常に潜む闇や、人間の悪意から目を背けない著者が、何より心を痛めているような気がする。隼人が先生のように二葉にいろいろ教えているけれど、時々二葉も先生らしいことを言ったりしていてニ人の関係が見ていて楽しかった。また、話の中に出てくる人が死なないミステリー小説はとても気になるので読みたくなりました。そしてラストの特別便では他の作品とのリンクがあるのも嬉しい。 日常こそがミステリ。 ほのぼのとした日常の中にも犯罪は隠れているんだなと思った。二人の絆が深まっていく感じが好き。そんで最後の『六の宮の姫君』(北村薫)が出たときは、好きな作品・シリーズだったから「おぉっ!」って声が出た(笑)
強運道―御縁と人徳の法則/総合法令出版
¥1,620
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東京江戸川区にある「読書のすすめ」という本屋の店長清水さんの著書です。最近本のソムリエとしてメディア等にも登場しています。人が成長するのは「人との出会い」と「本との出会い」と言う言葉から始まり、ざっくばらんな口調で強運になるべく、人との付き合い方法や、オススメの本を紹介してくれる一冊。読んでいてとても前向きな気持ちになるし、強運になる極意を、ついついノートにメモしてしまいました。 本を読むたび心のブレか戻る。この感覚、なんかわかる気がしました♪ 清水店長は読者への思いやりがいっぱい♪ ありがとうございます。
本からはじまる物語/メディアパル
¥1,404
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本にまつわる短編がいっぱい詰め込まれている。色んな作者による様々な物語が次々に現れ楽しかった。本にまつわるお話たちなので、その舞台は書店などが多かったのですが……。一番印象的だったのは、最初に収録されている「飛び出す、絵本」でした。 独特の世界観・設定ですが、「ウォーリーをさがせ」「ちいさいおうち」「ピーターラビットシリーズ」「おしいれのぼうけん」など、見たこと・聞いたこと・読んだことのある本が次々と飛び出してきました。 また、「十一月の約束 」「サラマンダー」「バックヤード」「さよならのかわりに」が大好きな話。そして「The Book Day」はラストを飾るのに相応しい、希望に満ちた余韻の残る物語でした。
映画の中の本屋と図書館/日本図書刊行会
¥1,296
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映画の中の本屋と図書館〈後篇〉/日本図書刊行会
¥1,620
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図書館好きの映画選び。登場人物が本屋や図書館を利用する、本屋や図書館に関係のあるセリフがある、書店員、図書館員の登場する映画の解説書。50の映画について書かれています。50の中で約34本は見ているのですが懐かしいものや忘れてしまったものなどがあり、このような観点からまとめてみるのも面白いと感じました。 この本は、そんなシーンを中心に映画を紹介するとともに、外国の図書館の紹介もしていて、本好きで映画好きには魅力的な本です。コーヒータイムに1話ずつ読む、なんて、いかがでしょうか。本と本屋と図書館と、そしてスクリーンを愛する人にとって。こんな、幸せな一冊はちょっとない。素敵な映画を観たら、あなたも本屋や図書館に行きたくなる! 『図書館の学校』連載コラムを加筆修正。
御書物同心日記 (講談社文庫)/講談社
¥519
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将軍家の蔵書を収蔵する紅葉山文庫の管理をするのが仕事の御書物同心を主役にした時代物です。今よりもずっとずっと本が貴重な時代に成り立つ職業のお話です。本好きにも色々ありますが、丈太郎殿が分類される本好きには好感が持てました。会話には粋が感じられ、謎解きには落語のサゲを思わされ、で楽しく読み終えました。御書物同心の仕事内容や江戸時代の古書店の記述がたくさんあって楽しめます。
※出久根さんは作家であると同時に古本屋さんのご主人でもあるので、この他にも「本」に関する作品をたくさん書いていらっしゃいます。
痕跡本のすすめ/太田出版
¥1,404
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一冊の古本には、前の持ち主によって刻まれた、無数の「痕跡」が残されています。そんな「痕跡本」は、物語の宝庫。本と人との、誰も知らない秘密やミステリーが隠れています。本書は、世界初となる「痕跡本」の本。稼代の痕跡本コレクターである著者が、めくるめく痕跡本の世界へと、あなたを誘います。 書き込みや栞替わりにレシートやメモなどを挟み込んだ、前の持ち主の痕跡が残る本を解説したもので、「痕跡本」というネーミングはいいと思う。私は嫌いじゃない、いや好きなほうだ。大判カラー図版入りなのでレイアウトや感じさせる独自の美学もあって美術書にも思える。特に本書の冒頭で最初の穴を開けられまくった恐怖漫画家・日野日出志の単行本から強烈である。気持ちはよく分かるが、この本に残る痕跡は、ホントに怖い。ぜひ読んでいただきたい。しかしこうやって見ていくと痕跡を含めて本としての一つの完成形じゃないだろうかと思った。書き込みやアンダーラインが引かれてこの本自体が一つの痕跡本っぽく仕立てられているのも楽しい趣向。 何より、やたらめったら出会えない《痕跡本》を沢山見られたのが楽しかった。時代を越えて…人から人へと渡って…やっぱりそこにはロマンがあるなと思う。図書館でも時々出会す《痕跡》たち。