私にはJリーグ関連のある夢がある。
それはヴァン太さんと呑み明かすことである。
八戸にお邪魔するに当たり脳裏に浮かんてきたのが酔っ払ったヴァン太さんが抱えている一升瓶であった。
その瓶のラベルには「八仙」と書かれている。
(ヴァンラーレSTAFFがいくXのポストより無段で拝借。ごめんなさい。)
流石にヴァン太さんと飲む事は叶わぬ夢であるが、八仙を醸している場には行く事が出来る。
そう八戸酒造の酒蔵見学である。
しかし、腹が減っては試飲ができぬ。
まずは腹ごしらえをしよう。
陸奥湊駅前の魚鮮にて、好きなお刺し身を買って、ご飯と味噌汁と組み合わせる定食を食べよう。
お店で買えるお刺し身は小さなパックもある。
その場で食べる用とお家やお土産用に分けている店舗もある。
悩む。
お店の方に聞いてみよう。
しめ鰊はいかがですか?
おお、鰊ですか…いただきます。
鮭の切子を麹で漬けたもの。
イカの塩辛は甘口と辛口があります。
この地方ではいくらもよく食べます。
では、この一口大カップでいただきます。
ご飯とお味噌汁をお願いします。
お茶はサービスです。…ありがとうございます。
で、こうなりました。
お味噌汁は、豆腐と芽株とみじん切りした大葉という目から鱗の組合せ。
ほんのり酸味と粘りがある。
うん、ウチでもやろう。
お腹が満たされたところで、いざ、八戸酒造さんへ。
見学の予約もバッチリだ。
(↑八戸酒造さんのHP から予約出来ます。)
よろしくお願いします。
見学は、お酒を作る工程をビデオや写真で説明を受けた後、店舗兼社屋や蔵を見せてくれる。
実際の作業スペースには入ることも見ることも出来ないが、それはそれ。
ここはこの酒樽の向かいには社長自宅の玄関があるのだ。
案内をしてくださった方が「重要文化財に住んでます。」と笑っていた。
なお、今は8代目が住んでいるそうだ。
八戸酒造さんが作るお酒は「男山」と「八仙」。
元々は男山を醸造・販売していたところ、8代目から八仙を醸造・販売し始めたそうだ。
地域のある程度の年齢の方には八戸酒造といえば男山、若い人には八仙だという。
なお、全国に数ある男山であるが、八戸酒造さんの男山は陸奥男山で商標登録されている。
漁師さんの口に合わせた辛口らしい。
煉瓦造りの蔵と漆喰の蔵がある。
漆喰の蔵が凄い。
大正時代に上棟したこの蔵は、古い帳簿も美しい状態で保管されている。
それだけではない、上棟式で使った昆布や榊が朽ちる事なく神棚とともに存在するのだ。
「よく落ちてこないなぁと思います。」毎日見ているとそんな感想になるのかもしれないが、いやいや、凄いって。
予想外の事が起きすぎて、鱗をポロポロ落としつつ、一周回って煉瓦造りの蔵に戻ってきた。
ここからは試飲タイムだ。
右から、蔵でしか買えない八仙純米大吟醸。
蟹沢地区の自社田んぼで育てた夢吹雪という名の酒造好適米で作った八仙純米大吟醸。
八仙の花見酒はアルコール度数を下げてたくさん飲んでも酔わない仕様のURARA。
(なんと、ラベルは社員さんが描いた山本リンダさん。)
青森県産王林と八仙のブレンドAOMORI JUCY LAB。
同じく青森県産洋ナシと八仙とのブレンド。
若い蔵人が多いく様々なアイデアが出され、それが会議を通ってあれこれ商品化しているという。
ショップには焼酎酵母にワインのようなと詠われていたりとあれやこれやの八仙が並んでいた。
味は辛口というかピリという印象。
お酒ーというのとは違うけど、一度瓶の口を開けたなら気付けば最後の一滴になっていそうである。
そうでしたかヴァン太さん。
これは常に二日酔いですよ。
おかしな感想ばかり湧いてくる酒蔵。
帰りしなに案内してくださった方に「これからどちらへ?」と聞かれた。
これからサッカーを見に行くと答えると、係の方は、両手を胸の前で合わせて、まぁ、そうですか!という顔をしていた。
お酒は試合後に買います。
そう告げて、私は酒蔵を後にした。