今日は、アスペルガー夫、カサンドラ妻と関係のないお話をしたいと思います。
職場における人間関係や、職場でミスを防ぐというテーマです。
職場に、Zくんが新入社員として入社しました。
職場には
Aさん、Bさん、Cさん、Dさん、Eさん
という先輩がいます。
このとき、Zくんが知らねばならないのは、
「AからEの先輩のそれぞれが何に重きを置いているか」
ということです。
仕事にはやらねばならないことが山ほどありますが、どれも平等な重さというわけではなく、人によって重きを置いているポイントが違うのです。
新人は、それぞれの先輩が思っている「重さ」を尊重することが大事です。
Aさんが近くにいるときは、Aさんが重きを置いていることを意識し、Bさんが近くにいるときはBさんが重きを置いていることを意識します。私は、これを「職場における相対的行動」と名付けました。
人は、自分の価値観を認めてくれる人に好意を持ちます。
なので、良好な人間関係を築きたいのであれば、「私はあなたが持っている「重き」に賛同します」というところを行動で示せばよいということになります。
また、仕事でAさんから注意されたことは、Aさんがいないところでも、「Aさんが隣にいるのだ」とイメージしてみます。
そういう習慣をつけることで、同じ場面でAさんから指摘されることはなくなります。
同じ場面でも注意する人と注意しない人がいるのは、その人が持つ「重さ」が違うからです。
仕事において「誰から注意されたか」ということはものすごく重要なことであり「それを注意した人」と関連付ける(ヒモづける)ことで、頭に残りやすくなり、かつ、同じ失敗をしない確率も高まります。
今まで人から注意された内容をメモに残すことはあっても、注意した人の名前まではメモに残すことはなかったのではないでしょうか。それは、「Aさんから注意されたことは当然Bさんからも注意されるし、Cさんからも注意される」と錯覚を起こしているからです。「人はそれぞれ価値観が違う」と考えれば、「その注意はその人だけの注意」という結論に行き着くのです。
仕事において、「○○という状況では○○さん、○○という状況では○○さん」と指摘した先輩の顔を常に意識すれば、仕事で、同じことで人から注意されることはかなり減るでしょう。
同じことで人から注意される一つの原因は、「(注意された)自分が見る景色」と「(注意をする)相手が見る景色」が違うからです。自分が見る景色だけではなかなか悪い癖を治すことができません。「相手から見た自分」を意識して初めて悪い癖を直せるのです。
〜実践方法〜
ある仕事を進めているとき・・
その先輩がいないときでもその先輩がいると思って、イメージとして、その先輩を自分の隣に立たせてみます。
そして、そのイメージ上の先輩に自分が憑依してみます。
すると、その先輩から見た「自分」というものを見ることができます。このとき、「自分がどう見られているか」ということを強くイメージします。
そのとき、(自分の視点とは違う)違った風景を見ることができるでしょう。
「違った景色を見る」
これがとても大事なのです。
注意する人と注意される人との間で違った景色を見ているから指摘されるのです。
今回の方法は、特別難しいことではありません。
普段の仕事のルーチンに「先輩の目線に立つ」ということを取り入れるだけでよいのです。