「幼少期に親からどう育てられたか?」が大人になってから影響する | アスペルガー夫とカサンドラ妻についてとことん語るブログ

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アスペルガー夫、カサンドラ妻について私が思うことをいろいろと記述していきたいと思います。

アスペルガー夫にしても、カサンドラ妻にしても、「その人の幼少期」は、大人になってからの言動に無意識レベルで影響しています。

 

今、大人になってから発している言動は、

 

「幼少期〜青年期」に親からどう育てられたか?

 

が影響しているのです。

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「子どもは親を選べない」

 

とよく言われます。

 

どんな親のもとでも、子どもは、その家庭環境の中で生き抜くしかありません。

 

子どもは、どんな親であっても自分の親を崇拝して生きていくのだと思います。

 

なぜなら、子どもは、他の親の姿を見ることがないので、その子供にとって「スタンダードな親像」は、自分の親しかいないからです。

 

たとえ1日にパン1枚だけを与えるだけの親だったとしても、子どもはその親のことを崇拝するのだと思います。

 

「僕(私)に、衣食住を与えてくださりありがとうございます」

 

と。

 

みなさんは、「ひどい家庭環境」というとどのような状況を想像しますか?

 

・ 両親が不仲

・ 父がアルコール依存症で母に暴力を振るう

・ 子どもに虐待する

・ 子どもへの暴言

・ 自分の子どもをお人形さんのように扱う

・ 常に他の兄弟と比べる

・ 親が表面だけを繕おうとする

 

などが考えられます。

 

「親が子供をお人形さんのように扱うことはいい事では?」

 

と思った方もいるかもしれませんが、そうではありません。

 

そのような親というのは自分の思い通りに子どもがしないと恐ろしいほど子どもを𠮟りつけるのです。

その叱り方は理不尽そのものなのです。

そういう環境で育った子どもは自分を演じることが親に喜ばれることとなり、自分が本来持っている欲求などはすべて内に抑え込まれてしまうのです。

 

では、そういう家庭環境のもとで育った子どもは大人になるとどのような大人になるでしょうか?

 

やはり、

 

子どもの頃に培った生き方が、大人になってもそのまま継がれる

 

と考えるのが自然です。

 

たとえば、子供の頃、親の顔色を伺いながら、びくびくしながら育った子どもは、大人になってもびくびく周りの人たちの顔色を伺いながら生きる大人になると考えられます。

 

子どもは、両親が不仲でも、けっしてそのことに対して自分の口に出してなにか意見を言うことはありません。

 

心の中に抱え込んで生きます。

 

「自分さえ犠牲になれば」

 

という自己犠牲を考えます。

 

両親の機嫌をとろうと、ピエロのようにおどけて見せることもあるでしょう。

 

学校で一番の成績をとることが親を喜ばせることだと考え、それだけに力を注ぐ子供もいます。

 

そのような子どもは、自分の思い通りにことが進んでいるときはいいのですが、そうでないときは「親を喜ばしてあげられない」という挫折感が強く残ります。

 

このようなタイプの子供は大人になると、人の気持ちに対して感情が気薄な大人になることもあります。

 

また、わざと自分を悪ぶって見せて、両親の注意を自分に向けさせようとする子供もいます。

「両親の注意が自分に向けられることで両親の不仲がおさまってほしい」

と考えるからです。

 

そのように、両親に対して見せる「思考」、「言動」は、大人になって親と独立しても引き継がれていきます。

 

一度身に着いた思考、言動はそう簡単に変えられるものではありませんから。

 

そのような両親のもとで育ち、大人になった人は、その「変えられない自分の思考、言動」に対して生きづらさを感じ、自分自身を苦しめることになります。

 

仕事でも頼まれたことに対して嫌と言えず、自己を犠牲にすることで過度に仕事を背負い込み、休息を取ることに罪悪感を覚えてしまう人もいます。

 

アルコール依存症の親を持つ子どもは、

 

「自分がなんとかしなければ」

 

と考え、自分は親の助けにならないといけない、自分は親に心配をかけてはいけない、と必死に頑張ります。
 

ところが、いくら頑張ったとしても事態がよくなるわけではないので、さらに「もっともっと」頑張るようになります。

 

「親の期待に答えよう」、「親から愛されよう」、「自分が家族を支えよう」、「自分さえ我慢すれば」

 

と考え、もっともっと頑張ります。

 

本当は親に甘えたり、わがままを言いたい年頃なのに、そのような家庭で育った子どもは、自分を抑圧して生きていかねばならないのです。

そのように育った子どもは、何事にも自分ではなく他人や周囲を主体に考えるようになり、そのことで自分の存在価値を見出すようになります。

 

アメリカの研究者が、アルコール依存症の親を持つ子どもが大人になるとどのような特徴を持つのか調べました。

以下がその研究結果です。

 

・ 自分の考えや行動が「これでいい」との確信が持てない

・ 物事を最初から最後までやり遂げることが困難

・ 本当のことをいったほうが楽なときでも嘘をつく

・ 自分に情け容赦なく批判を下す

・ 楽しむことがなかなかできない

・ まじめすぎる

・ 親密な関係を持つことが大変難しい

・ 自分には、コントロールできないと思われる変化に過剰反応する

・ 常に、他人からの肯定や受け入れを求めている

・ 自分は、人とは違うといつも感じている

・ 常に責任をとりすぎるか、責任をとらなさすぎるかである

・ 過剰に忠実である

・ 衝動的である。他の行動が可能であると考えずに1つのことに自らを閉じ込める

 

 

このように、子どもの頃にどのような家庭環境で育ったのかは、その人の人格形成をするうえで大きな影響を与えます。

そして、幼少期に身に着けた思考、言動は簡単に変えられるものではなく、大人になってから自分自身を苦しめることになってしまうのです。

 

 

 

 

 

【ケアテイカーとは】
常に不安定な親や姉弟の面倒を見る母親のかわりのような存在。

いつも家族のトラブルの後始末やなだめ役に徹しており、人の為に生きるのは得意であり、自己主張がきわめて低い。困っている人や不幸な人を放っておけない。

 

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【共依存とは】
ACは、アルコールやギャンブルに陥るケースが多くみられます。また「自分なしでは生きられないような無力な人物」の世話をすることに充実感を覚えることも多く、これを「共依存」といいます。
元来、共依存とはアルコール依存症の夫とその妻との関係を指していましたが、アダルト・チルドレン同様、アルコール依存症だけでなく機能不全家族にみられる関係にも広げられています。この関係は一方が他方を支配し、他方は”支配の魅力”を提供することで一方を支配するという、「支配(コントロール)をめぐる闘争」が常に展開される関係です。
このような人たちは「憎みながら離れられない」し、お互いに「軽蔑しながらも、相手がいないと寂しい」と感じてしまう、そんな人間関係を作ってしまうのです。