私ももう50代ですが、若い頃は「どうやったら人に好かれるか?」と真剣に考えていた時期もありました。
そのために、「人に好かれる50のコツ」、「人に好かれる話し方の方法」みたいな本を買い集めては読んでいたことを思い出します。
私が人に好かれることよりも嫌われないことを目指すようになったのは、「カサンドラ」の存在を知ってからです。
女性にプレゼントをしたり、女性にキザなセリフを言ったりすれば「女性に好かれる」という目的は達成するかもしれません。
会社でも上司にゴマをすったり、アフター5に積極的に出れば「上司に好かれる」という目的は達成するかもしれません。
また雑談などで人を笑わすことができる人は、多くの人に好かれるでしょう。
しかし、私はアスペルガー夫とカサンドラ妻の存在を知ってからは、「人間は人生を生きるにあたって好かれることはあまり重要ではない」ということに気づいたのです。
むしろ、好かれる努力ゼロ、嫌われないようにする努力100でも人に好かれるといってもいいくらいです。
なので、「どうやったら人に好かれるか」に注力するのではなく、「どうやったら人に嫌われないか」に注力したほうがよいと私は思います。
誤解を恐れずに書けば、人に好かれる瞬間というのは一瞬です。人にプレゼントをすればその一瞬は好かれるでしょう。
しかし、人に嫌われると一瞬では終わらず、延々と続くのです。
最近のスーパーはセルフでのお金のやり取りになっているので、減りましたが、昔のスーパーではレジのところでもたもたと財布を取り出してお金を支払う人が見受けられました。こういう場面では、後ろに並んでいる人は相当イライラするものです。そういうことを察して人のことを考える人は、最初からどう支払えばよいかを意識しています。
そう考えると人に嫌われないためには、「日頃の自分の取り組み方をしっかりする」ということが大事だということがわかります。
大事なのは
どのように自分を見せかければ人に好かれるか
ではなく、
普段からどのように過ごせば人に嫌われない人間になるか
ということです。
なので、「話し方テクニック」のような本もいらないですし、「敬語入門」のような本もいらないのです。
中身のないうわべだけのテクニックはやがて化けの皮がはがれます。
私はこれまで私のブログで「どうやれば人に嫌われないか」ということもたくさん書いてきました。
ようは人に嫌われないためには、
人をカサンドラにさせない
ということです。
上記のようなことを書くとアスペルガーの方にお叱りを受けるとは思うのですが、
アスペルガーは脳の問題だから仕方ないでしょう。
ただ、アスペルガー者も「どういうことが人に嫌われることなのか」ということを理解すれば、私は改善の余地はあると思っています。
「カサンドラ妻に嫌われる内容」がわかっていれば、「カサンドラ妻に嫌われる=人全般に嫌われる」ということであるので、人全般に嫌われないようになるためには、その逆をすればよいだけなのですから。
アスペルガー夫氏は、そういうところを真摯に受け止める必要があるでしょう。
しかし、いかんせん、私のブログは8割、9割方カサンドラの方に読まれているので、アスペルガー者に伝わらないのが残念ではありますが。