短歌のようなひとりごと -3ページ目

鯵の眼球

これまでのすべてのことは夢なりき七輪で焼く鯵の眼球

(川野里子・選)

生きて欲しかり

白寿まで生きて欲しかりどなたかと我を見つめる母となりても

(辺見じゅん・選)

国民の義務

国民の義務だと言いて妻ひとり病を押して選挙に向う

響きあう音

かりそめの退院なれど夕食は皿と茶碗の響きあう音

(高野公彦・選)

暮れ初むる空

惜しむほどの余裕もなしに野辺送り暮れ初むる空を妻のぼりゆく

(辺見じゅん・選)

ジングルベル

皿を割る喧嘩もせずに妻逝けり 「ジングルベル」 の弾む街角

(栗木京子・選)

逆上がり

夏まではともに梅酒を飲みながら子が逆上がりできた日のこと

落葉

さくら葉の生きているようなは君が拾ったそのときの色

今年の目標

今年の目標を考えました。


・もっと自由に短歌をつくること

・他人の作品をもっと読むこと


短歌についてはこんなものかな。


短歌以外の目標も立てないといけない年ですが、こちらはまだまとまりません。


ヒーロー出でたり

路地裏にヒーロー出でたり風呂敷を背になびかせて階段を跳ぶ

(川野里子・選)

先日ご紹介しましたが、活字になって書店に並びましたのであらためて掲載しました。