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Zarchery's fanciful story

Zarcheryが考える物語。ただしストーリは気が向いた時に書き、予告なく変更される。たとえそれがすでに公開されている内容だとしても。そんな物語をはたして貴方は読む気になるだろうか?
                 - Since March, 2007 -

坂田はBCの瞳を見つめながら考えた。“人間”と呼べる範囲について。

「人間にエラはありますか?」BCは同じ言葉を繰り返して坂田に問う。

坂田はしばらく黙っていたが小さなため息をついて、頬に手を当てて口を隠すことを忘れずに言葉を発した。

「人間にエラがあるか。貴方には素晴らしい頭脳があります。そう・・・貴方はその答えを知っている。違いますか?」

BCは坂田から視線をそらした。そう、BCは当然、人間にエラなどない事を知っていた。ただ受け入れることが出来なかった。でもその一方で坂田に真実を突きつけて欲しいという思いもあった。ただ心の中にある苦しさをどうにかしたかった。

「貴方が知りたいのはエラではない」坂田は言葉を続けた。

「先ほど同じ、自分が“人間であるか、ないか”でしょう?先ほどの私の説明では不足でしたか・・・」

「ごめんなさい」BCは素直に謝った。

「時間があまりないので、本題に入りたいのですが、良いでしょう、もう少しだけその話題に触れましょう」

BCは心の中で坂田が言った“時間があまりない”、“本題に入りたい”という言葉が気になったが、黙っていた。

「私の基本的な答えは一緒です。貴方をもっと詳しく調べれば今より少しは、ましな答えを提供できるかもしれません。でも、先ほども言ったように、今、私が持っている貴方の情報はあまりに少ない。だから、私が答えるなら“私の瞳に写っている貴方の容姿は人間に見えます”としかいえません。」そういって坂田は言葉を切ったがコーヒーを一口飲んでから再び話を続けた。

「人間にエラがないのは貴方も知っています。でも、エラがあるから人間ではないとも言い切れません」

「なぜ?」BCは坂田の言葉にすかさず反応して返した。

「“先祖返り”という言葉をご存知ですか?人間が進化の過程で失ったある形質が・・・うーん、DNAの突然変異によって現れる・・・。例えば人間は2足歩行します。でも、2足歩行が出来ず、4足歩行する人々がいます。また人間には本来、シッポはありません。でも、そういう人々がいるのも事実です。そして彼らは人間です。つまり・・・」

「つまり?」

「エラがあると人間ではない、とも言い切れないかと。その他大勢でなければサピエンスではないという分類のしかたはありません。だからたとえ貴方にエラがあったとしても私の答えは、貴方の容姿は人間に見える、なんです」

BCは坂田の言っている事は良くわかった。彼の言っている事はもっともだと思った。でも彼の言葉にどう答えてよいかわからなかった。ただ、小さく首を何度か上下に振ってうなずくことしかできなかった。

「前に進みませんか?」坂田が言った。

「え?」

「足踏みしてても仕方ないじゃありませんか」

「どうすれば?」

「進みますか?自分の意思で」坂田は真剣に尋ねた。

BCは坂田から視線を逸らし、コーヒーカップを両手で支えながら茶色いコーヒーを見つめる。カップを口元へ運び流し込む。やっぱり苦かった。目を瞑って考える。毎日の勉強という名の実験、父親だと名乗る男、甦る恐怖の光景、坂田にはじめて出会った日、そんな出来事が浮かぶ。そして・・・・

「はい」目を開けて、そう答えた。

「険しい道のりですよ。覚悟はありますか?」

「その道に、貴方は一緒にいますか?」

「もちろん」

「覚悟はありますか?」

「いつの間にか質問がすり替わっている」そう言って坂田は笑った。

「ごめんなさい。・・・私は貴方を信じます。というより、信じるしかないから」

「裏切らないように努力します」

「私も」

「では、本題に入りましょう。これは長期戦ですよ」

きょうZarcheryと、会話するつもりだった。
でも、きのうフェルナンデスが、電話した。

*このエントリは、ブログペット の「フェルナンデス 」が書きました。



- あとがき -

フェルナンデス君はZarcheryに電話してくれたらしいですね。でも・・・携帯も家の電話も鳴らなかったなぁ。

着信履歴も。なーんて。でも、もしも話ができたら、どんな声なんだろうな、フェルナンデス。

・・・と、それよりも、Zarcheryが更新しない間にまたフェルナンデスが頑張って記事をUPしていました。


では、物語りの代わりに昔話を。。。

Zarcheryがまだ学生だった頃のお話。Zarchery、よく人に道を聞かれます。

しかもこれ、日本人に限らず外国人にも。でもZarchery、方向音痴なんです。

英語もできないというのに。。。。

Why??


その日、家に帰るために電車に乗っていました。それは「準急」といって何駅かを飛ばして走るヤツです。

昼間だったので電車は混んでいませんでした。すると、背の高い黒人がZarcheryに近づいてきました。

彼が何をしゃべったのか全く分かりませんがとにかく英語だということは分かりました。

当時のZarchery、英語力ゼロですから。。。 :*:・( ̄∀ ̄)・:*:

『え?何で私なのぉ??英語わかんないんですけど・・・』って心の中で叫びました。

すると、黒人の彼は電車の路線図を広げある駅を指差します。それで、『あぁ、彼はこの駅で降りたいんだな』と理解しました。しかし、その駅は通過してしまったのです。なぜなら私達が乗っていたのは「各駅(普通)」電車ではなく、「準急」電車だったから。


Zarcheryが想像するに、彼はこう言いたかったのでしょう。

「○○駅で降りようと思ったら、次は××駅だって言うんだ。○○駅を通り過ぎちゃったよ!

 一体、○○駅はどこへいったんだ?」

たぶんね。。。

で、彼はどうすればいいの?という状況なわけです。そしてそのうちに次の駅に着きました。

彼に必要なのは、この駅で降りて、反対側のホームに言って「各駅(普通)」電車に乗ることです。


が・・・・。

Zarchery、英語を一切しゃべれません。そこでZarcheryがとった行動は・・・。

まず、ドアが開いたら“Come,come”のような感じで手をブンブン振って彼を降ろします。

彼は“降りるのか?”みたいな顔をしてZarcheryついて降りました。

そしてZarcheryは右手で反対側のホームを指差し彼の顔を見ます。そうすると彼も何やら分からない英語で同じようにホームを指差すので、Zarcheryは大きくうなずいて見せます。


凄いでしょう?英語使ってないんですよぉ。1単語も!


ところが・・・。

彼が反対側にたどり着くころに電車がきました。しかしこれはまたもや「準急」です。( ̄□ ̄;)!!

これに乗るとまた彼の○○駅が通過してしまいます。。。。

Zarchery、必死に彼を探しましたよ。でもね、彼もまた私を探していたのです!

電車をはさんで窓ガラスの向こうに彼がいました。彼は人差し指を下にしてブンブンと二度ほど上下させて“これ?”という合図を送ってきました。Zarcheryは首を大きく左右にブンブンと振りながら両手を頭の上で交差させて「×」の形を作ります。

そして準急が通過してすぐに今度は各駅がきました。彼は同じように人差し指を下にして“これ?”という合図を送ってきます。Zarcheryは頭の上で両手で「○」の形をつくります。

傍から見たら、あの子何やってるのかしら?状態ですけどね。。。(^o^;)


とにかく彼は、無事に各駅電車に乗って○○駅で降りたことでしょう。。。。

電車が発車したら彼は手を振っていました。「バイバイ」って。


今だったら、少しは英語を使えたかもしれませんね。でも、当時のZarcheryはこれが精一杯でした。

家に帰って母親に話します。

「今日、外人と会話したよ」

「あら、英語しゃべれるの?」

「うん、ボディーランゲージ」


ボディーランゲージだけで会話が成り立つところが凄いですよね、今思うと笑えます。

まぁ、今でも得意ですけどね、ボディーランゲージ。(;;^_^A




                             By:Zarchery   2008.01.20    

知色は男の方へ歩きながら言う。「こっち見て言って」

それは、とても優しい言い方だった。男はソファーに片手を乗せて振り返り、知色の顔を見る。そして微笑みながらもう一度答える。

「おかえり」

「だだいま」知色も微笑みながら答える。

ここが彼女の唯一、くつろげる場所なのだ。知色は、白いソファーに座っている男に寄りかかるようにして座った。

「エドのとこ?」

「ええ」

「そう」

「テレビ、面白い?」

「黒人、白人、黄色人・・・そのうち青人が誕生するかもね」

知色はテレビに視線を向けたまま彼の言葉に答えなかった。いや、答えられなかったのかもしれない。そして知色は、男に顔を向けて相手の青い瞳を見つめながら、黒髪に近い、こげ茶色の髪の毛を触り、優しい微笑みとともに問いかける。

「ねぇ、名前、考えない?」

「どうして? 必要?」

「私が困るじゃない」

「どうして?」

「どうして・・・って・・・。私が貴方を呼ぶ時、いつも困ってるから」と微笑んだ。

「君はすでに僕を“貴方”って呼んでる」と男は知色に笑いかける。

知色は、この男と、こんな会話を続けてどれくらいになるのだろうと考えた。彼はこの同じ質問に怒ったりしない。そしていつもほぼ同じ会話が繰り広げられる。そして最終的に知色が“そうね”と答えて終わる。でも今日は、エドと話をしたせいだろうか、もう少し・・・と思った。

「私は貴方に知色(ちいろ)って呼ばれたいわ」と首を傾けながら男の顔を見る。

「どうして?」

「私は知色だから。ほかの誰でもないもの」

男は笑った。そして「もちろん。君が他の誰でもないことを僕は知っているよ。君は君1人だから」

「そうじゃなくて・・・。例えば私が“エドのところにいた”っていうこととかを、貴方に伝えるときに名前が無かったら誰のところか伝えられないじゃない?」

「うん。それは必要だね。でも、僕と君との間では僕たちの名前は必要かな?」

「だって他の誰かに貴方を紹介するときは?貴方が私を紹介するときとか」

「君も知っていると思うけど、僕は君以外の人間と会話をする事は皆無だよ。僕たち2人の間では僕とか私とか君とか貴方で十分なんじゃないかな。君はどうしてそんなに名前にこだわるの?」

知色は小さくため息をついて瞳を閉じた。男は知色の様子を見ながら彼女の頭をなでる。

「どうして君がそんなに名前にこだわるのか知りたいな」

知色は小さい頃の記憶を思い出していた。遠い記憶。記憶の中の男は、いつも知色に優しく微笑んでくれた。白髪頭だった。白い世界で・・・・。

「ちいろ」

「え?」知色は男が呼ぶ自分の名前で目を開けた。

「君がそう呼んで欲しいなら、いいよ」

「え?」

「でも、慣れてないから、時々忘れちゃうと思うけど。その時は言って。言い直すから」

「そんな・・・。大丈夫。そうやって意識してくれれば、呼べるときだけ呼んでくれれば」

「わかった」そういって男は知色の頬を手の甲で優しくなでた。

「じゃあ、貴方の名前は?」

「僕は要らない」

「え?」

「名前が欲しいなんて思ったことないから」と笑った。そして独り言のように話し出した。

「動物も名前を欲しがったりするのかな?ペットは飼い主の名前、覚えられないよね・・・。でも、ちゃんと認識してる。うん。僕もそれでいい」

「でも、人間は言葉を使うわ。そのお陰で、ここまで繁栄してきた」

「そうだね」




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今年、Zarcheryのサイトに訪れてくださった皆様、どうもありがとうございました☆

来年も是非また遊びに来てください。 (^_^)


来年が皆様にとって素晴しい一年となりますように。

良いお年を。そして・・・ Happy New Year!!




「“Blood of Chimera”これもBCかもしれません」

BCは、もう言葉が出てこなかった。複雑な表情を浮かべるBCに坂田はこういった。

「何に笑うか、何に泣くか、何に怒るか、何を許すか、何を受け入れるか・・・・選ぶのは貴方です」

BCは坂田の言葉を聞きながら考えていた。何度か口にしてきた。でもそのたびに怖かった。彼はきっと他の人とは違う答えを口にするであろう。そう、それが今まで以上に怖かった。でも、それが自分の本当に知りたいことだった。

「私は・・・。教えて欲しいの、私は・・・人間かしら?」

坂田はBCの目を見つめたまま瞳をそらさなかった。そして僅かな沈黙が流れた後、優しい声で言った。

「わかりません。ただ・・・」

「ただ?」

「今、私の瞳にうつっている貴方の容姿は人間に見えます」

「疑問点が残っている」

「はい」

「それは何?」

「肌の色です。少し、白すぎるので・・・いや、青に近いかもしれませんが」

「だからBlue cellと言ったのね」

「はい。BCは多くのことが連想されます。でも私にはどれも正しく感じる」

「つまり?」

「つまり、全て正しい。すべてがBCと言えるから“BC"と名づけた」

「なるほど」BCは首を小さく縦に振りうなずいた。そして続けた。「他の疑問点は?」

「残念ながら今、私に見えている情報は少なすぎます。DNAを調べたわけではありませんので」

「そうね」

「気がすみましたか?」

「もう一つ・・・」

「もう一つ?」

「人間にエラはありますか?」

「エラ?」

「そう、魚にはあるでしょう?」

「ええ・・・」

「私、エラがあるんです」

坂田は言葉を失った。そしてしばらくして頭の中にある単語が並ぶ。なぜその言葉が浮かんだのかわからない。ただ、BCを見つめながら心の中で小さくつぶやいた。

『beautiful creature』



深夜1時を回る頃、知色はエドと別れて自分の家に向かっていた。知色の家は2階建てのアパート。そのアパートの門の前に立つと、後ろに気配を感じる。そう、常に知色を監視している組織の車が止まっているのだ。でも、彼らはこのアパートに入ることが出来ない。それが知色が彼らと交わした唯一の条件だからだ。しかし、彼らがおとなしくしていられる訳もなく、何度となく忍び込もうと試みているのは知っているが、同時に彼らがどんなに頑張ってもこのアパートに進入することが難しいことも知っている。

アパートといっても2階建てのセメントで固めたような四角い正方形の箱。四角い箱の周を鉄の柵が囲んでいる。正面の門を開けて2、3歩けば、アパートの入り口の鉄扉がある。その鉄扉のすぐ横に、小さな四角形の、ちょうど人間の手が入る程度の穴がある。知色はそこに手を入れて中で手を広げる。数秒すると扉のロックが外れ中に入れる。

しかし・・・中に入ると四角い透明な、狭い空間が待っている。それはまるで電話ボックスのような空間である。そのボックスの先には2階へ上がる為の階段が見える。今、入ってきた開けた鉄扉を閉めると、ロックがかかった音がする。そして小さなセンサーの音がかすかに聞こえ、知色の全身をセンサーが走る。同時に、目の前の階段と、知色がいるボックスの間に、床から新たにもう一つ別のボックスが登場する。知色がいるボックスの階段方向のガラスが開く。知色が前に進み前方のボックスへ移ると後ろのボックスが再び閉鎖される。今度のボックスでも別のセンサーが稼動する。そしてボックス内の上部についているシャワーの口のような部分から何かが知色のからだ全体に降りかかる。それが終わる頃に右手を前のガラスに当て「地球」とつぶやく。すると機械音が答える「全ての作業が完了しました」と。

「ありがとう」知色がそういうと扉が開き、知色がボックスの外へ出ると、入り口の鉄扉に面した後ろのボックスだけが残り、今さっきまで知色がいたボックスが地下へ沈む。

ここは不思議な構造のアパートなのだ。アパートの中にもう一つアパートが入っている。つまり、幾つかの扉を潜り抜けてきた今の状態で、どの部屋にも入らず、“内側の”建物を周りを一周することが出来る。外見は“見せかけ”のアパート。その中にある、今、知色の目の前にあるこの上も横も少し小さくなったサイズのアパートが、ここの本当アパートなのだ。

階段は中央に位置し、1階は階段の左右少し奥にそれぞれドアが1つずつある。知色は2階へ上がる。2階にも1階と同様に左右にそれぞれ1つずつドアがある。知色は左側のドアへ向かう。ドアのすぐ横にある暗証番号を入力するボタンを押すと小さなボックスが開く。中にはたくさんのカードがあるが、その中から1つだけを手に取りキーのかわりに差し込む。カチッという音がしてドアが開く。ドアを閉めるとロックのかかる音。知色は部屋の電気をつけた。その光は“内側の”窓ガラスを通して外側の窓ガラスへ反映される。彼らは知らない。"アパートの中に"アパートがあることを。

知色を監視している組織の車では2人の男が会話をしている。

「あ、電気がつきましたね。2階の左側が彼女の部屋なんですか?」

「ああ」

「忍び込めないんですか?」

「無理だな」

「簡単そうですけどね」

「組織の人間が何人死んでいると思う?」

「え?」


部屋の広さは1LDK。知色はリビングにあるテレビをつけ、コーヒーをセットする。そして寝室へ移動する。寝室にあるクローゼットを開けると、クローゼットの隅に鉄のパイプがある。このパイプは天井と床を突き抜けている。知色は、ボタンを押してパイプにつかまる。クローゼットの床が横にスライドし、ちょうどパイプから横に飛び出た鉄の部分に足を乗せた状態でパイプが動き、地下へ降りることができる。

地下には大きな部屋と呼べるかどうか分からないが、広い空間が存在する。たくさんのコンピュータ機器などが存在する。部屋の一角にソファーとテーブルがあり、ソファーには男がテレビを見ながら座っていた。

「ただいま」知色がそういうと、男がいう。「おかえり」