塚 だった
引き取りのおばさんを見送って、粉砕機を運んで帰って来たら
林の中に入り込んでいるじいさんを見つけた
何度か顔は見た事あるが、じいさんに「あのじじいに関わるな」と言われていた偏屈じじいで有名な人だった
危ないから出る様にと声をかけたら
祟られない様にしろ っといきなり言われた
何の事か最初は分からなかったが、思いつく事が頭に浮かんだ
以前じいさん達から聞いたことのある塚の話だ
だが じいさん達も詳しい場所までは知らなかった
関ケ原合戦で敗れた敗残兵が落ち武者狩りに会いここら辺で大勢死んでまとめて埋められた塚があるというものだ
じいさんに聞いたら正に此処が塚だった
塚と云うのでもっとちゃんと盛り土してせめて1mくらいは高いものかと思っていたが、非常に微妙、言われて見ればかすかに饅頭型に丸い盛り土がある、それに、細長い丸い明らかに川から持って来たと思われる石が倒れていた
じいさん曰く
賞金や衣服・刀等金目の物目当ての農民の惨殺だったらしく、中には首を取られた者もいて、蔑ろにすると祟りがあるとの伝承もあったらしい
私自身は祟りなど信じないが、予防措置はするタイプ
供養塔代り?か? 川石をキチンと置き直し、隣のおばあさんから線香貰って焚き、あまり知らないが、御経を唱えておいた
それにしても事故無くて良かった