シネマ#1


 『有吉の壁 劇場版アドリブ大河「面白城の18人」』 


 in新静岡セノバ


 監督・出演/有吉弘行 


 監督補・出演/佐藤栞里 


 出演/とにかく明るい安村●イワクラ(蛙亭)●長田庄平●松尾駿●じろう●長谷川忍●小宮浩信●太田博久●山本浩司●岡部大●尾形貴弘●向井慧●えいじ●新山●野田クリスタル●長谷川雅紀●みちお●森田哲矢●水卜麻美●松井玲奈●雛形あきこ●笹野高史etc  


 2026年・東宝●日本テレビetc 





 採点/0ポインツ!! 



 休日の午後、ワケ有って、静岡浅間神社へ初詣のやり直しに出向く。

新年早々トンだしくじりをしでかした自分が恥ずかしい。

鬱を払拭すべく、せっかくなので、新静岡セノバで初笑いを拝もうと、今作を選んだのだが、、、


其のまんま家に帰りゃあ良かったと悔やむ。

全編とにかくつまらない。

つくづく眠くて仕方なかった。





日本テレビ系の人気バラエティ番組
『有吉の壁』
の主軸コーナー・アドリブロケをまさかの映画化。

大掛かりな江戸の街セットにて、剣豪の師匠の仇討ちすべく立ち上がった強者達の死闘を描く。

師匠は笹野高史がゲスト出演し、主な愛弟子にとにかく明るい安村&イワクラの男女コンビが抜擢され、かつての門下生達である芸人達に、ムチャなお題を振り、合格した者だけ選抜され、フルイに幾度も掛け、淘汰された末、ベストメンバーが結集される。



何がウケ、スベったのかを有りのまま、カメラに収めているため、ドキュメンタリー要素も加わった面白さも狙った節が目立ち、わざとらしく、寒々しさが重なり、痛々しさすら漂う。

アジトの暗黒城で待ち構える魑魅魍魎の悪党どもも芸人達が立ちはだかり、終始、支離滅裂なツバ迫り合いの火蓋が斬って落とされ、喧しい。

時代劇・復讐・侍・家族愛etcetc大まかな設定を提示する有吉監督がレギュラー芸人達に無茶振りの連続を仕掛け、ダメ出しとツッコミを入れながら、筋書きを創り込んでゆく手法は、番組のアドリブ其のまんまである。

家で寝っ転がりながらいつも観ている分には、そりゃ楽しいが、だからと云って映画化すりゃイイってもんじゃない。

無理難題で追い込むターゲットの足掻きをガヤと字幕スーパーで全体のスベリを誤魔化す。

日本のお笑い番組の限界を目の当たりにする有様だった。

物語、キャラ設定、世界観etc最低限度の大枠だけ決めて、芸人に丸投げし、展開を委ねる映画製作は、平成では先輩の
『内村さまぁ~ず』
が手掛けており、
もっと遡れば、アドリブコントのレジェンド
『コント55号』
が十八番としていた手法である。

時代を経る毎に、コント師達が無駄に多くなって、延々と捏ねくり廻しているやり取りに気付く。

多様性とは聴こえは成り立つが、笑いに対する自信の無さを露呈し、今回の不毛地帯に辿り着いたのは必然的な結果なのかもしれない。




近年は、
『カメラを止めるな!』
『侍タイムスリッパー』
etcに象徴されるように、丁寧に創り込んだ緻密な喜劇映画が脚光を浴びている邦画界にアンチテーゼを投げつけたかったのなら、格好はイイ。

こしらえた意義があるだろう。

しかし、ギャグも物語も総てにおいて、破綻しているから、御噺にならない。

前座噺のフランスのロケなんざぁ、マトモに観てられない代物で冬眠したくなった。

唯一、エキセントリックなお嬢様キャラで全編振り回したシソンヌ・じろうの怪演がストレートに面白く、素直に観る価値は有ったが、他は無い。

何にもアリャしないのである。

『内村さまぁ~ず』

前身
『内村プロデュース』
にて、独りキャッツを演じ、ドン底の下積み時代を耐え忍んでいた有吉弘行を懐かしみ、紅白司会と共に現代の出世姿を感慨深く銀幕で眺めたのは、何だか皮肉で、不可思議な空間は貴重なのかも、いや、やっぱし、無駄やったのだと思う。



そう云う意味も込めて、
《0ポインツ!!》
とグラサンとピコピコハンマー片手に叫ぶ令和の寒い午後なのであった。


では、最後に短歌を一首


『追い込めば 嵐の宴 江戸に振り 乗り討つ夢ぞ 猛者どもと斬る(帰る)』
by全竜







唯一無二だと思う俳優

 

 

 

 

 

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