秋の味覚の顔は、やっぱし、サンマである。
ってなワケで、今回は、
『秋のサンマ大会(ダイカイ)』
と銘打って、いろいろと食べ歩きしてみよう。
先ずは、やっぱし、シンプルに正攻法で味わいたくなり、訪ねたのは、定食チェーンの雄
『やよい軒』
秋定食の看板
『サンマの塩焼定食』
がリリースされたからである。
せっかくなので、格上の
『ミニすき焼き小鉢付きバージョン¥1190』
をジックリ味わう。
炭火でコンガリ焼かれた主役のサンマは、まだまだスリムで小振りな姿だが、其の分、身体に旨味が集約しており、食欲の秋の入口をくぐるには、ちょうど良い。
続いては、天丼のスペシャリスト
『てんや』
へ。
贅沢に具材が結集した
『国産秋天丼¥980』
を堪能する。
播磨産・牡蠣、静岡産・幸海老、淡路島産・玉ねぎと三つ葉のつまみ揚げ、と秋の味覚が勢揃いする中、堂々たる真打を飾るのが、三陸沖産・秋刀魚だ。
脂が乗り、濃厚な肉の口溶けは、他の具材に決して負けない存在感をバツグンに光らせた逸品と云えよう。
最後は、麺でズルズル〆括りたくなり、辿り着いたのは、静岡のラーメン王者
『麺や厨(くりや)』
注目の9月限定ラーメンである、渾身の自信作
『焼き秋刀魚濃厚らぁ麺¥1000』
を味玉トッピング¥150で向かい合う。
焼き上げたサンマを丸ごと磨り潰し、旨味エキスを店の命・鶏白湯スープと力強く融合。
芳ばしい口当たり、余韻のほろ苦さに、サンマの醍醐味・肉とハラワタが活かされており、それぞれの魅力が反映され、完成した秋の1杯である。
まだまだ高値が続き、もはや高級魚と化して、久しいサンマだが、各店舗は技術とアイデアを駆使してメニューを披露しており、これからの探訪も楽しみな秋の帰路なのであった。
では、最後に短歌を一首
『ほろ苦く 秋の戸くぐる 皿の上 骨身ににじむ 風の行方よ』
by全竜