《ゴールデンウィーク企画・海のビストロおかむら黄金のコース●下巻》
静岡市鷹匠の名門フレンチ
『海のビストロ・おかむら』
にてゴールデンウィーク特別おまかせコースを堪能中。
自家製ジンジャーエールをお代わりしたら、遂に今宵のメインディッシュの出番と相成る。
おかむらの大看板と云えば、やっぱし、ブイヤベースは外せない。
ゴールデンウィークスペシャルとして、一段と、奮発して
『⑨タラバガニとキンメダイのブイヤベース』
が全容を現したから、イヤハヤ恐れ入ってしまう。

タラバガニとキンメダイを2トップに、他にもムール貝やハマグリ、ホタテ貝etc豪華絢爛な貝類がバッグを盛り立てており、海の恵みを最大限に集約化した爆発力が、ビジュアル以上に真っ赤に
炸裂し、圧巻の迫力で舌に押し寄せてくる。

熱々の怒涛の波状攻撃は、バケットに染み込ませたり、具を乗っけたりして、様々なアタックを仕掛けてくるから、実に悩ましい。

まさに、マスターの天才的トリックスターセンスの真骨頂と云えよう。
〆は、だいたいご飯モノが通例的なのだが、現在の
《令和の米騒動》
が影響しているため、今回は、珍しくパスタをこしらえてくれた。
しかも、ゴージャスに
『⑩ウニ入りトマトクリームスパゲッティ』
をタップシ振る舞うのやから、起死回生の1杯に
危機も吹き飛ぶ。

麺は、中太麺の代表格・リングイネを起用。
特有のモチモチ弾む喉越しに、超濃厚なトマトクリームソースとウニのコクが、コレでもかと絡まるわ♪絡まるわ♪♪

スッカリ魅了され、酔いしれてしまった。
最後は、デザートタイムを2部制でゆっくり寛ぐ
前半は、
『⑪ライムヨーグルト』
でサッパリとコースの濃い波をリセットしてくれる。


洗練された爽やかな甘味で舌を拭いリフレッシュ
した後、満を持して、スイーツの真打が登場。
大トリを飾ったのは、
『⑫タロトトロペジェンヌ&バニラアイスのイチゴ添え』
であった。

舌を噛みそうなややこしいタイトルに、
「何ァんだって~!!??」
と、ひとみ婆さんみたいに何度も聴き直す己が恥ずかしい。
マスター曰く、ブリオッシュと云うイタリア特製の柔らかいパンに、生クリームをタップシ挟み、チョコパフを散りばめた、云わば、
《フレンチ版マリトッツォ》
なのだそうだ。

マリトッツォとは、令和に流行したばかりなのに、何だかとてつもなく懐かしいのは、なぜだろう。
不思議な懐古的甘美が愛おしく溶け込んでしまった。
食後は、マスターとコーヒー片手に談笑するのが、コースのルーティンなのだが、あいにくコーヒーマシンが故障して、入院中なのだと云う。
そのため、今回は、老舗紅茶商
《ジョルジュ・キャノン》
より厳選の紅茶でお楽しみくださいと、リストを渡された。
でも、コーヒー党の私にはチンプンカンプンなので、オススメを尋ねる。
『⑬フレーバーティー・カラメル』
が、ミルクティーに最適だと返答あり、其れをオーダー。

味わい深いコクと薫りがカップの中で艷やかに渦を巻く。
脳ミソまで、吸い込まれそうになりながら、マスターと、暫しフリートークを愉しむ。
相変わらず仕事場での愚痴ばっかしなのだが、毒を吐き散らし、聴いてくれる相手が居てくれる一時を改めてありがたく実感した。
米騒動やコーヒーマシン故障等のトラブルを見事に切り抜けるマスターの危機管理能力を参考にし、トラブル続きの私も切り抜けてみたいものだとつくづく感ずる連休最終日の夜なのであった。
では、最後に短歌を一首
『転べども 倒れども起つ 黄金の 閃きを抱き 皿に(更に)眩しく』
by全竜