前回は、アジアン・エスニック特集を企画して、トリを台湾ラーメンで飾ったものの、台湾ラーメンは、台湾グルメではない初歩的なミスをしでかし、恥ずかしくなった。
仕切り直ししなぁアカンなぁと思っていたら、中華
『バーミヤン』
にて、《台湾展》を開催しており、夜勤明けに、其のまま直行した次第である。
たかが、チェーン店の段取りと侮ってはいけない。
国内最大の規模を誇る外食チェーン塩味決とコラボレーションした本格的イベントなのだ。
故に、《台湾編》の大トリとして、存分に堪能してみるとしよう。
早速、ノンアルコールビール¥299で喉を潤したら、肴は夜市屋台の名物
『牡蠣オムレツ¥599』
を頬張る。
トロミの効いた特製ソースでまとめ上げたふんわりオムレツに、牡蠣のコクが響き渡り、食欲が弾む。
牡蠣のお好み焼きのニュアンスも垣間見えてビールも進む美味さだ。
ビールを呑み干したら、麺へ進もう。
今回は、台湾ラーメンならぬ、
『麻辣湯¥899』
を2辛でオーダー。
せっかくなので、味付け卵¥110+キクラゲ¥110とトッピングを敢行し、気ままにガッツリと対峙した。
唐辛子や山椒、多彩なスパイスで煮込まれたピリ辛スープに、平打の春雨麺が宿り、深味の有る刺激が、勢いよく滑降して、心地好い痺れをもたらす。
想っていたよりも相当辛く、衝撃的旨辛グルメだが、海老団子・肉団子、むき海老、野菜など豊富な具材が様々なバリエーションで個性を光らせ、ショックを和らげてくれるのが、何よりの救いと化した。
麺を食べ終え、残った具と合させ、ピリ辛野菜スープとして、嗜みながら、〆に
『八角無しのミニ魯肉飯¥329』
を味わう。
トロトロに煮込まれた豚肉の細切れがご飯に馴染み、親しみやすい旨味に酔いしれてゆく。
最後は、
『マンゴータピオカココナッツデザート¥363』
で甘くフィナーレ。
マンゴーや、グレープフルーツに濃厚なココナッツソースをかけた台湾で人気急上昇のアジアンスイーツの1つであり、濃い余韻は、辛味で未だに痺れがまとう舌には格好の恵みの甘美であった。
台湾は、震災で大変やけど、今回の美味さへの感謝が、其のまま応援へと繋がる事を祈りながら、店をあとにする春の昼下りなのであった。
では、最後に短歌を一首
『喉滲む しゃがられた夜明け 麻辣や 悲劇を越えて 祈る春雨』
by全竜