肉好きであり、麺好きでもある人間は。同時に、野菜が取れない後ろめたさを引きずる生き物でもある。
そんな罪悪感を緩和させる数少ない貴重なアイテムとして、重宝されている《ちゃんぽん》は、寒い冬は、尚更、需要が増えるメニューと云えよう。
ってなワケで、今回は、
《２月のちゃんぽん大会（ダイカイ）》
と銘打って、ズルズルと食レポしていきたい。
先ずは、今や、ちゃんぽんチェーンの大御所
『リンガーハット』
から、貫禄タップシと幕開きである。
待望の新作こそ、
『海鮮ちゃんぽん￥８９０』
だ。
持ち前の豊富な野菜陣もさることながら、海老、イカ、ホタテ貝などバラエティ豊かな具の構成で、豪勢に白濁スープに旨味を深く色濃く。
イヤハヤ、王道の貫禄に乾杯なのだ。
続いては、牛丼チェーンの雄
『すき家』
へ出向く。
ジャンルの異なるスポットへ馳せ参じたのは、新作が、驚いたコトに本家と同じく
『海鮮ちゃんぽんうどん』
やからである。
せっかくなので、１ランク上で尚かつ、牛丼屋らしく
『チーズ海鮮ちゃんぽんうどん・牛丼セット￥１１２０』
とガッツリ組み合わせて向き合う。
鍋に直火でグツグツ煮込み、熱々のまま提供し、アッサリ仕立てのスープを鍋の熱でチーズを溶かし、クリーミーな濃度のコクを追加し、トドメに牛丼と云う力強い応援団で追撃するスタイルは、本家とは全く違う唯一無二のチャンポンが完成しており、とても興味深い食べ応えだった。
何事も創意工夫が肝心なのである。
そして、３軒目は、讃岐うどんチェーンの第一人者
『丸亀製麺』
此処でも、春の新作陣の中に、
『豚ちゃんぽん￥７９０』
が活躍しており、驚く。
太く喉越しの良いうどんに、スープのダシの魅力が浸透し。食欲が進む様に、豚肉を惜しげもなく投入し、麺とスープとが負けないようお互いの存在感を成立させたバランス感覚の妙に唸った。
これから、まだまだ寒い冬が続くので、チャンポンの需要は、ますます飛躍するだろうとしみじみ思う、２月の夜なのであった。
つづく
