清水で最も贔屓としている老舗蕎麦屋
『ふるさと』
へ毎月恒例の独り会は、12月ゆえ今年最後の忘年会でもある。

ハイボール替わりのジンジャーエールをお代わりしたら、おまかせコースは、怒涛の後半戦へと突入する。

折返し地点を大迫力のビジュアルで宣言したのが、5品目の
『カサゴの姿揚げ』
昨晩まで散々味わってきた唐揚げも、尾頭付きで登場すると、新境地の世界へ瞬時に誘うから、豪快で粋なオモテナシと云えよう。

せっかくなので、遠慮無く、手掴みで持ち上げ、頭も骨もガブリとカジリついて、勢い良く噛み砕く。
芳ばしき、オーバーヒートな旨味が炸裂し、目玉以外、総て噛み締め、呑み込む。
介護福祉士と云う仕事ゆえ、自分の歯が有る幸福をバリバリ、バリバリと実感する。

いよいよ、今年最後のメインディッシュへ。
仲居さんが、ガスコンロや小鉢などをテキパキとセッティングしてくれて、登場したのは、
⑤『カキとツミレの潮鍋』
独り焼肉の次に、今度は独り鍋とは、イヤハヤ、忙しない忘年会と云えよう。

豊富な魚介と塩で味を整えた特製スープに火を掛けて、キノコやニンジン、大根などの根菜から煮立てていき、白菜、ネギ、春雨、とテンポ良く鍋へと投入。


続いて、主役のカキとツミレを突入させ、ひと煮立ちさせたら、鍋は完成だ。
独りでも、此の季節は、鍋は一大エンターテイメントなのである。


野菜の甘味もさることながら、ドッシリと秘伝のスープを吸収したツミレの醸す旨味の重量感、そして、プリプリに弾むビッグなカキのミルキーな存在感に胃袋は熱くひれ伏す。


嬉しい汗に乾杯である。
そして、いよいよ、〆へ。
雑炊も悩んだが、麺好きとしては、やっぱし、
⑥『鍋焼きうどん』
一択に尽きるだろう。
ってなワケで、カキを調子に乗って、2個追加して、オーダー。
グツグツと更にテンポアップした熱々のお披露目は、昼の卓上に湧く温泉の如し。
ゴキゲンに麺をすくい、ツユを浸しながら、豪快に啜り上げれば、潮汁の旨味が凝縮した喉越しが、五臓六腑に駆け巡る。
此の濃さが、全体を盛り上げ、温もりを脳髄へ浴びせ倒すのは、快感と云う以外、表現不可能と云えよう。
最後は、
⑦『ふるさと特製パフェ』
で甘くフィナーレ。


餡や抹茶アイスなど蕎麦屋らしく、和で麗しくまとめ上げていて、笑顔でゴール♪
御馳走様でした♪
今年も、いろいろトラブルあったけど、何とか丸く納まり、締めくくる事ができたと思う。
2023年も、残り僅かだが、気と、胃袋を引き締めていきたいと素直に誓う暮れの昼下りなのであった。
では、最後に短歌を一首
『鍋囲み 寒さを忘れ つつく牡蠣 鴨ひるがえし 噛み砕く湯気』
by全竜