冬の寒さが一段と酷しくなってきた師走の仕事帰りは、コンビニの誘惑は回避不可能と云えよう。
冬のコンビニの顔とくれば、オデンと双璧を成すのが、やっぱし《中華まん》である。
私の子供の頃は、せいぜい、肉まんOrあんまんぐらいだったが、アレから30年も経つと、今は様々な種類がリリースされて、食文化の流れを急激に実感し、面白い。
ってなワケで、今回は、
『冬のコンビニまん大会(ダイカイ)』
と銘打って、ホカホカと食べ較べてみよう。
ど田舎の由比にも幸い、コンビニは存在しており、食レポに苦労しないのは嬉しい。
先ずは、大手BIG3の一翼
『ファミリーマート』
から威勢良くスタート♪
王道・肉まんのグレードをとことん突き詰め、昇華したのが、
『極旨黒豚まん¥204』
である。
国産の黒豚肉を贅沢に起用した餡は、惜しげもなくギッシリ詰め込まれており、旨味が熱く拡がる醍醐味を凝縮している。
肉を粗めにまとめて、歯応えのリズムがランダムに奏でゆくアンバランス感が、また楽しい。
また、冬のレースに打ち勝つべく、個性的な精鋭を揃えているのが、ファミマの特徴であり、其の中核を担うのか、
《こんがりビストロまんシリーズ》
である。
中央を敢えて皮で覆わぬまま、焼く斬新な手法は、もはや、《中華》でもなければ、《まんじゅう》でもない。
ならば、異世界にフルスイングに突入し、ヒットした先駆者こそ、
『とろ〜りチーズカレー味¥156』
だ。
センターに佇むチーズはコンガリ溶け込み、奥のカレー餡とホットに融合。
アツアツに染み入り、コンガリ焼き上げた焦げの芳ばし感を堪能できるのは、珍しい趣きで、驚く。
まさか、中華まんで、焼きカレーとは。。。
なかなか出逢えない発想が産む美味さと云えよう。
此の唯一無二の威力を武器に、更に豊かに攻め入り、宣戦布告を挙げた第2弾が、
『とろ〜り濃厚チキンクリーム味¥167』
である。
なるほど、今度は、クリームシチューに挑むとは、ファミマもいやはやなんともチャレンジャーだ。
舌に熱く降臨するミルキーな浸透力がダイレクトに押し寄せる。
トリュフの贅沢な迫力も頼もしい。
何よりも包む皮のクオリティが絶品なのは、云うまでもない問答無用の強味を食欲に刻む。
サイズが如何せん小さいのが、物足りないが、オヤツ感覚なのだから、ちょうどイイのだろう。
ならば、次へとベクトルを移すまでの事。
メインを味わうと、中華まんも甘いモノで〆括りたくなる。
そんな欲求に応えるべく、活躍するスイーツ系のエースが、
『バター香るホットケーキまん¥158』
だ。
ホットケーキの第一人者・森永製菓が監修を務める驚愕のタッグに、いきなり圧倒される。
もう、あんマンの時代は幕を閉じているのかと思うと、何だか寂しい。
っと云うか、マンと云うか、完全に、蒸しパンやん。。。
と、ツッコミたくなる矛盾を抱くながら、いざ、センターから割ってみると、中からカラメルソース的甘〜いシロップが滴り、バター薫る濃厚な甘美が、エレガントに本能を包み込み、寒さを心身から労り、癒やしてくれた。
いきなりスタートから、コンビニ中華まんの価値観が激変し、新たな扉をこじ開けた一歩に心ときめきながら、他のライバル店も訪ね歩いていきたい。
次の仕事帰りの夜が楽しみだ。
つづく







