ダイハツの不正問題 | 大ざっぱなO型キャンプ

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2023年の夏、2拠点生活の長野でキャンプ再デビューしました。

もう都市伝説ではないのでは?と思うほど「お上がなにかやらかしたら何か大きなニュースが出る」という法則ですが、かつてはビッグモーター、自動車損保、芸能人の自殺、今回はかなり大きな「お上」の問題が報道され始めたので「今度は何が出るのだろう?」と思っていたら、大手石油元売り会社の経営者のセクハラ?事件、デンソーの燃料ポンプ、そして昨日のダイハツの出荷停止まで大事になった偽装事件、減税メガネ氏が脱税メガネ氏になってもちきりだったタイミングで大きな事件が…。

 

自動車の開発には、確かに膨大な評価試験が科せられているのですが中には耐久テストなど長時間を要するものもあり、当然途中で壊れたり不具合が出たら設計変更をして試作品を作り、それで再びテストをしなければなりません。

 

寒いところや、過酷なところを走り回る試験もあり、それで壊れたりするケースも当然あります。自動車メーカーの開発スケジュールは、販売店への実車展示や営業マンへのレクチャー用に販売を開始するかなり前から前倒しとなりますから、ただでさえギリギリのスケジュールを飲んで受注している自動車部品メーカーは、あるところで「もう対策する時間はない」という日程を迎えます。

 

そのタイミングで不具合が出たら大変ことになります。が、実際に不具合は出ますし、厳しい内容の緩和(法規に触れない部分のメーカー独自の規定)や1日単位での納期延期の交渉をします。それを克服するように自動車メーカーは部品メーカー(下請け)に要求してくるし、部品メーカーもかなりの無理をして頭を使って対策した良品を赤字覚悟で納品して1つの車両開発が終ります。

 

今回のダイハツの事件は「偽装」も当然あってはならないことですが、そもそもスケジュールに組込まれて実施されたテスト結果がうまく行っていれば「偽装」をする必要がない、つまり「テストに不合格だったから偽装をせざるを得なかった」という点だと思います。

 

衝突試験で偽装したということは、実施した何度かの衝突試験に不合格だったから偽装したということになります。記者会見で経営者が言っていましたが「衝突試験、ダメでした」という声を現場が上にあげられない社風があったと言っていました。

 

それはダイハツ内部の問題であり、衝突したら何らかの危険(定められた強度にたいする不足など)がある製品をこっそり販売したことにあると思います。

 

ただ、試験の基準には「安全率」「普段ではありえないような状況を考えた最悪条件」をふまえた大変厳しいものになっていますから、今回の偽装が原因での重大な事故に至る可能性が低いことをダイハツが現在行っている「再試験」で確認することが急ぎの対応だと思います。

 

半面、三菱のタイヤが外れて隠ぺいした事故やタカタのシートベルト事故など、想定した基準を超えた「ありえないような状況」で発生する事故は起こりえますから、今回の事件はかなりの大事件に発展するように思います。

 

前代未聞の全車出荷停止となっていますが、納車直前とか、年末は新車で、とか楽しみにするものですから、落胆したユーザーが失った信頼を取り戻すことは、かなり厳しい道のりになるでしょう。

 

私は初めて購入した車を除き、約30年間ずっとホンダ一筋でしたが、ある修理を依頼した結果ありえないことが発覚し即日乗り換えました(人間の手術で言うと右の腎臓が悪いのに左の腎臓を摘出したといったたぐいのミスです(笑))未だにホンダ車は選択枝にも入っていません。