先日、芥川賞作を書いた方が全体の5%程度にAIの生成文を使ったと言う話をしていました。
もはやAI使用は避けられないご時世なので、当然出てくるでしょうね。
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わたしが思うこと。
AIを使用して文章を作るのは、それほど簡単ではありません。今回、受賞した方は、そのまま使ったと言っておられるようですが、その言い回しがまるでAIに注文すればサラッと書いてくれそうに聞こえるところが、ある意味恐ろしいところです。
AIも、無料で誰でも利用できるものから有料で使用できるものや専門的に『鍛えられている』能力のあるものなど色々あると思いますが、人が読んで違和感のない長文を作ってもらうには試行錯誤が必要ではないかと思います。
そこで、そのような点について、当のAIさんに聞いてみたいと思います。(賞の受賞者の方がBardを使ったわけではないと思いますから、ご了承ください)
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わたしの質問
先日、文学賞の芥川賞を受賞した人物が、作品の5%ほどを生成AIに書かせたということを発表しました。これがセンセーションを呼んでいるようですが、今受賞する作品なら、少し前のChatGPTなどを使っていたということになります。小説執筆なら、たやすく使えるような流麗な文章をAIが簡単に書けたとは思えませんが、どうでしょうか。
Bard(GoogleのAI)さんのこたえ
芥川賞受賞作品の一部を生成AIが書いたという発表は、文学界だけでなく、広く社会に大きな衝撃を与えました。2024年2月現在、ChatGPTなどの生成AIは、小説のような長文でも流麗な文章を生成できる技術を備えています。しかし、AIが生成した文章が必ずしも質の高いものとは限らず、作品全体の整合性や独創性といった点において、懸念も残されています。
以下、いくつかの視点からこの問題を考察していきます。
1. 生成AIが小説執筆に与える影響
生成AIは、小説執筆の様々な場面で活用できます。例えば、以下のような用途が考えられます。
- プロットや設定のアイデア出し: 膨大なデータに基づいて、独創的なストーリー展開や設定を提案することができます。
- 文章表現の推敲: 文法的な誤りや冗長な表現を検出し、より洗練された文章へと改善することができます。
- 特定の文体の模倣: 特定の作家や作品の文体を模倣した文章を生成することで、作品に独特な雰囲気を与えることができます。
これらの機能は、作家にとって創作活動を効率化し、表現の幅を広げる可能性を秘めています。
2. AI生成文章の質と課題
現時点における生成AIは、確かに流麗な文章を生成できます。しかし、以下の点において課題も残されています。
- 独創性の欠如: AIは既存のデータに基づいて文章を生成するため、独創性に欠ける場合があり、既視感を与える文章になりやすい。
- 文脈理解の不足: AIは文脈を理解して書くことに難しいため、論理的に破綻していたり、作品全体の整合性に欠ける文章を生成してしまう場合がある。
- 人間味や感情の表現: AIは人間が持つ感情や経験に基づいた表現を苦手とするため、作品に深みや感動を与えることが難しい。
これらの課題を克服するためには、AI技術の更なる発展と、作家による適切な編集や修正が必要不可欠です。
3. 文学賞におけるAIの活用:倫理的な問題
今回の受賞作品のように、AIを文学作品創作に活用すること自体は否定されるべきではありません。しかし、以下の点において倫理的な問題も存在します。
- 作品の評価基準: AIが生成した文章をどこまで評価対象とするのか、明確な基準が定められていない。
- 読者への情報開示: 作品の一部がAIによって生成されたものであることを、読者に明示する必要があるかどうか。
- 創作性と独創性: AIが生成した文章をそのまま作品に組み込むことには、創作性や独創性という観点から問題がある。
これらの問題は、文学界全体で議論していく必要があるでしょう。
4. 今後の展望
AI技術は今後も進化し続け、小説執筆における役割もますます大きくなっていくと考えられます。しかし、AIはあくまでもツールであり、作家自身の創造性や独創性、そして人間としての経験や感情がなければ、真に感動的な作品を生み出すことはできません。
AIと人間の共存が、文学の新たな可能性を切り開く鍵となるでしょう。
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Bardさんもうひとつ質問
AIにもおそらく「文章の癖」があり、作家が自分の文章として再編集し直す事が必要になるきがしますね。
Bardのこたえ
はい、その通りだと思います。AIは学習データに基づいて文章を生成するため、特定の表現や言い回しを繰り返し使う傾向があります。作家がAI生成文章をそのまま作品に組み込む場合は、これらの「文章の癖」を修正し、自身の文体に合わせて再編集する必要があります。
具体的には、以下の点に注意する必要があります。
- 表現の多様化: AIは同じような表現を繰り返し使う傾向があるため、作家は類義語や言い換え表現などを駆使して、文章に多様性を持たせる必要があります。
- 文脈の整合性: AIは文脈理解が苦手なので、生成された文章が作品全体の文脈と整合しているかどうかを確認する必要があります。
- 人間味や感情の表現: AIは人間味や感情の表現が苦手なので、作家は自身の経験や感情を文章に織り交ぜることで、作品に深みや感動を与える必要があります。
これらの点を意識することで、AI生成文章をより質の高いものへと昇華させることができます。
AI生成文章を編集する際のポイント
- AI生成文章をそのまま使うのではなく、あくまでも素材として捉える。
- 自分の文体に合わせて、表現や言い回しを修正する。
- 文脈の整合性や論理的な破綻がないか確認する。
- 人間味や感情を表現するために、自身の経験や感情を文章に織り交ぜる。
AIは作家にとって強力なツールとなり得ますが、最終的に作品を評価するのは人間です。AIと人間の協働によって、より豊かな文学作品が生み出されることを期待したいと思います。
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質問と答えは以上です。
Bardの偉いところは、自分の文章作成能力の弱点をよくわかっている点です。w
ただ単純に書いてもらったのでは、とても読めないような文章を生成してくることも珍しくありません。
わたしもしょっちゅう、色々とAIに聞いていますが、3割位は直さないとだめな文章です。
弱点で気になるのは、
『同じ言い回し、表現が頻繁に出てくる。同じことを何度も微妙に違う言い回しで説明してしまう』
『文法が間違っている。特に助詞の使い方の間違いが非常に多い』
『一つの文章の中で、相反する内容を同じ意味として説明してしまう』
などなどです。
ブログなどで小説へのAI使用について、使用法を書いている方も多い昨今ですが、小説を書くのとは違う意味の苦労をしている方も多くいらっしゃるとお見受けします。
それらを考え合わせると、5%の文章量とはいえ「そのまま使った」というのは、使えたのなら運が良いと思いました。
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AIを使うことの弱点と思われることをもうひとつ
写真素材などの『修正』がしてあると、よく「フォトショ、使ったな」というような言い方をします。
で、おそらく画像制作のプロの方は、写真を見れば、なんのソフトで、どのツールを使って手を加えたかまで、大体検討をつけられる方が多いかと思います。
同じツールを使うと『感じ・特徴』が似てしまうのでしょう。
文章の生成でも、AIにどういう指示を出すかとか、自分でどの程度手を加えるかで「感じ」が変わってくると思いますが、「同じAIを使うと、同じ雰囲気の作品ができてしまう」可能性も素人目には感じます。そうならないようにしていただきたいですね。
作家は2作目が勝負とも言いますので、頑張っていただきたいと思います。
AIと合作で、これだけいい作品がかけるというのを期待しています。