
私は後ろから派!
読み終わりましたので、またぼちぼち感想を。
小学校低学年なみの文章力ですがご承知を((+_+))
【死の匂い カトリーヌ・アルレー著】
ありきたりな内容でしたが、
人間の核心をついているというか
どこか共感を感じさせられる書き方です。
スペンサーの不器用な若年寄の魅力もわかるし、
それに魅せられて一人占めしたいというステラの気持ちもわかる。
かなり強引な考え方で金で買えないものはないと考えてる反面、
スペンサーだけは思い通りに動かすことはできない。
でも言っているほど彼を「もの」としてとらえられず、
自分でもどうしていいのかわかっていない
典型的なわがままな箱入り娘っていう感じです。
ただずっとステラからの目線で描かれているので、
物語に入り込めるかどうかは人によって
はっきり分かれてしまうとは思います。
★
引っかかる点はいくつか。
とりあえず、スペンサーの立ち位置があやふやなこと。
ステラとさっさと離婚しちゃえよ!っていう。
そうすれば何一つ問題は起きなかったのに…
もうちょっとそこに理由をつけてもらえれば、ね。
最初からかなり研究所の資金のために結婚した雰囲気。
心配しているといいながら突然突き放したことを言ったり。
本当に一瞬でも彼女を愛していたことがあったのか?
ステラ目線からでは何とも言えません。
でも最終的に研究所が建てられたときにはそっちにかかりきり。
ステラの病気を治したら何をしでかすかわからない、
研究に忙しいという理由も理解はできるけど、
会いに来た彼の態度とか口調とかが冷たいっていうか…
このへんは翻訳の問題かもしれないけど(;´∀`)
結婚しても約束したお金はすぐに払わない、
そのうえ父には会わせないで頓珍漢な返事をもらってくる。
数年間も一緒に過ごしていたら払う気ないのはわかるでしょ。
あそこまで大金を払ってくれる人はいないかもしれないけど、
いくら容姿がどうといっても性格は破滅しているし、
その曲がった(?)性格を直そうとスペンサーは色々立ち回ったけど
いつからかステラを自分の夢を叶えるための資金源、
道具として利用しているだけになってるし。
ステラの自業自得と言えないことはないけど、
やっぱりやりすぎじゃないかっていう。
どういってもお金の権利とステラ一人のものなんだから…
★
最後の最後、ステラは死に損なって
意識があるだけで、声すら出せない状況に陥る。
でもスペンサーだけはステラが生きていることを悟る。
彼女は最初から最後まで彼を愛していたが、
スペンサーはそれを憎しみの為に死ねないのだと受け取る。
最後まで二人の想いはすれ違ったまま、
そしてスペンサーに誤解されたままステラは死んでいってしまう。
当たり前だけど、最後まで妥協しない感じがいいです。
ここでハッピーエンドきたらそれこそ怒ります(笑)