で…
少し難しい話…
私が大学院生の頃…
大学の「耳の研究グループ」に属し…
突発性難聴の原因と考えられている「血流障害が難聴に及ぼす影響」について
実験や研究を行ってきました
モデル動物として使われていたのはスナネズミです
この動物は後交通動脈が先天的に欠損していて…
椎骨動脈の血流遮断を行うことで…
生命維持は可能なものの…
内耳虚血のみを引きおこすことができ…
血流障害による内耳への影響を研究することが出来るというものです
このスナネズミの椎骨動脈の血流遮断を行い…
初めて内耳虚血モデルの第一歩を確立したのが…
私の属した内耳研究グループのボスです
私が医者に成り立ての頃…
(通常、医者になって2~3年臨床の勉強を行い…
一人である程度の外来や手術ができるようになると…
大学院に入り…
外来のアルバイトなどで生計を立てながら…
研究を行ていくことが多い)
耳鼻科に入局して…
大学院生の発表会に参加しているころ…
このボスが…
「スナネズミの血流遮断が出来た
これで虚血の内耳への影響を研究することが出来る」
とすごい熱量で話をしていたのを覚えています
まさか
その後、自分が内耳の研究グループに入ろうなどとは…
思ってもみませんでしたが
それを聞いた周囲の先輩Drがいろいろ苦言を呈していました
「それで学位が取れるか?」
「論文が間に合うのか?」
「それだけではものにならないんではないか?」
などなど
しかし…
ボスは
そこから様々な研究成果を発表し…
論文を書き…
学会で表彰され…
多くの科学研究費を獲得していきました
そして、そのモデルをもとに多くの先輩、後輩…
そして私も…
「血流障害時の内耳の電位」や「一酸化窒素を測定」し論文を完成させ…
ついには博士号を取得することができました
何が言いたいかというと…
0~100の道のりで、一番、大変で難しく、困難なのは…
0~1なのです
多くのチャレンジしない人は、0~1までに挑む人のことを…
「クレイジー」と呼びます
ただ、周りの人はそれを無視できなくなってきます
なぜなら…
その0~1に挑んだ人は…
物事を大きく前へ前進させ、好転させるから…
そして、ついに、後世の人は…
「0~1に挑んだ人」のことを「天才」と呼ぶようになります
現在、そのボスは
東京のある大学の…
耳鼻咽喉科の教授をされています
まさに