部長が手術室にやってこられたのですが…

椅子に座って狸寝入りです犬

 

私は何かアドバイスがもらえたり助けてくれるのではと内心助けを待っているのですが知らぬ存ぜぬですガーン

しかし、いよいよ手詰まりとなり1時間ほど経過したころに目を開けむくっと動き出しましたえーん

「かわろうか?」と一言グラサングラサングラサン

 

私も精魂尽き果てて敗北ですえーん

「お願いします。」とお願い

あとで聞いたのですが通常は1時間くらいでできる手術だから1時間は任せたが、これ以上時間がかかると患者さんにも余計な負担がかかるし麻酔科の先生にも迷惑をかけ、他の科の手術予定がずれてしまうのでとえー

ごもっともです真顔

 

その中で得た最も得た大切なことは目の前に見えている骨壁を鉗子を使って削り除去しようとするときの一かじりの重みです!

 

つまり何度上手な人の手術を見ても、VTRをみても、見ることと自分でやることとは雲泥の差がありますタラー

世の中には「門前の小僧習わぬ経を読む」というふうに聞いただけでできるような天才肌の人もいますが凡人にはそうはいきません笑い泣き

 

その一かじりをするためにはCT画像を何度も何度もみて頭の中に画像を焼き付け、実際の手術場ではその骨の奥に脳、目や血管など大切な臓器がないことを確信し大丈夫という確信のもと一かじりするという「多くの根拠」が必要なのです。

車でいうと「知らない街に出かけたときに目的地に行くために勘と経験に頼って運転する」のか、「GPSのように何基もの人工衛星で位置を割り出し目的地に向かうのか」というほどの違いです車

この経験を積んでからは前日にCT画像を見て頭に叩き込み、手術トレーニング用のモデルなどない時代ですから手術のシミュレーションを頭の中で行い前日には頭の中で手術は終えているウインク

当日にはイメージできている通り手術に臨むようになりました笑い泣き

(今では実際に手術の際はナビゲーションシステムがありますが…)

おかげで安全に、かつ迅速に手術を行えるようになり、外来診療がメインとなった今でもその技術が生かされていますキラキラ

 

その後、自らが上司となり後輩に手術を任せたときのこと、私も部長の真似をして狸寝入りを決め込んだことがあったのですが…

私の我慢の限界は30分でしたガーン

1時間は我慢できませんでしたえーん

後輩に任せたはずの私だったのですが、心配になった私は30分もするとそわそわ驚き

後輩のもとへ近づき「どうや。大丈夫か?」と我慢できずに動いてしまいました驚き

後輩は優秀でしたので大変上手に手術を遂行していたのですがキョロキョロキョロキョロキョロキョロ

 

後で部長本人から聞きましたが…

「任せるということは勇気がいることだ。失敗も含めて責任を持つ、つまり何かあれば自分が首を切られる覚悟で任せているのだと。」

 

子育てをしていても思います看板持ち

自分がやるより子供を育てていくほうがよっぽど難しいガーン

しかし、子供が成長したときのほうが自分ができたよりも喜びが大きいものだと爆  笑

人を育てることの難しさよ…ネガティブ

 

人生は難しいグラサングラサングラサン