私は相田みつをさんが好きで、日めくりカレンダーを自宅とクリニックのトイレにかけています。
1日1回は必ずトイレには行くからです。
いくつかの種類がありますが特に好きなカレンダーが「人間だもの1」です
その中に好きな言葉があります。
「やれなかった
やらなかったどっちかな?」
人間は2つのタイプの人間に分かれます
課題に直面したときに「できる理由から探す人間」と「できない理由から探す人間」です
新型コロナが流行し始めたときもそうでした。
発熱した患者さんが当院に来られたときに「発熱外来をしていないから」といって断わられました…と
4年前にコロナ騒動が始まってからずっと違和感をもって仕事をしてきました
ようやく今年の4月1日から「発熱外来」なる不可思議なものが撤廃されこれまで通りの日常が取り戻されるに至りました
本当に良かったです
だっておかしいと思いませんか
医師をこころざし、人の命を助けようとして医学部に入った人間は6年間という教育期間、実習期間を経て、難関の医師国家試験に合格し「ヒポクラテスの誓い」をたて医師になっていくのです
「ヒポクラテスの誓い」とは簡単に言うと…
古代ギリシアで作られた、医師の倫理・任務などについてのギリシア神への宣誓文です。
内容を要約すれば、「金銭的報酬を目的に医療を施したり医学を教えたりすることはせず、人命を尊重して患者のための医療を行いましょう。
患者等の秘密を守る義務を守りましょう」という内容が書かれています
医学部の入学面接のときはみな面接官に「どうして医師を志したのですか?」と問われると
「地域の医療のため…」あるいは「おじいちゃんが幼いころに亡くなり、それを見て医師を志し…」など素晴らしいことを述べ医師を志し崇高な気持ちを胸に医師になったはずです
ところがコロナ禍の時には…
「うちは発熱外来をしてないので…」
水戸黄門の印籠のようにこの言葉を発すれば発熱患者さんを見ずに済まされていたのです
つづく…