2008年、第1弾の読書本に選んだのが、この『カラマーゾフの兄弟』です。
光文社古典新訳文庫から、亀山郁夫氏の新訳として出版され話題になっていますね。
僕自身、2年ほど前にドストエフスキーにハマり、この『カラマーゾフの兄弟』も読んだのですが、新訳ということで、改めて読んでみることにしました。
試験勉強とか引越しで忙しくて、1ヶ月くらいかかってしまいましたが・・・
まず、感想としては・・・
とても読みやすい!
難解なロシア文学をこんなにスラスラ読んだのは初めてかもしれません。
文体も現代語風になっており、戦後生まれの(戦後30年以上の生まれですが)僕なんかは登場人物に親近感を覚えることができて、よかったと思います。
各巻末に付されている読書ガイドも、読みやすさに一役かっていますね。
ただ、ところどころ亀山氏の意訳というのか、思い切った訳が目立ちました。
ドストエフスキーについてのサイトで「誤訳だ」という声があがるのもわからないではありません。
一番大きな点は、あのロシア文学を難解たるものにしている要因の1つである「呼び名」の特性を、思い切って統一(完全にではありませんが)したことではないでしょうか?
これは、旧約信者には耐えられない点なのかもしれません。
ただ、亀山氏自身もおっしゃっているように、これは、なによりも読みやすさを優先した結果なのだと思います。
あの、捏ね繰り回すような難解な文法に、ロシア文学独特の味を見出していた人にとっては、たしかに、受け入れられないのかなと思います。
それはさておき、亀山氏の功績は、ドストエフスキーを現代に蘇らせたことでしょう。
「素晴らしい訳」ではないかもしれませんが、ドストエフスキーを現代日本に広めようとする亀山氏の情熱があったからこそ、できた訳だと思います。
内容については、あえて触れません。
読んでみてくださいとだけ、言っておきます。
訳が変わっても、この小説が人類最高傑作であることには、疑いの余地がないと思います。