光くん、京都に帰って来てからの話がちっとも進みませんが、前回の紅子ちゃんに続き、外伝っぽい話が続きます。
今回の主役は空っちゃん(うっちゃん)です。読者の皆さんはご記憶ですかね?9月19日の日記「3〜衣の薫りは人妻の思い出〜」で、登場した人妻、空蝉こと、空っちゃんです。
一度はやむ無く肉体を許したものの、しつこく言い寄る当時17歳の貴公子、光くんの魔の手からスルリと逃げて貞操を守った(そして、義理の娘 荻ちゃんを身代わりに置いて行った)人妻は、茨城県知事となった夫と共に茨城に引っ越していました。
あれから12年が経ち、茨城県から京都に帰任することになり、ようやく琵琶湖の畔まで帰って来ていました。丁度その日、光くんは滋賀県の石山寺に、帰京のお礼参りに向かっていました。天下の光くん御一行ですから、元茨城県知事は道を開けて、見送ります。
すれ違う行列が元茨城県知事と知った光くんは、昔、空っちゃんの所に手引きさせた空っちゃんの弟を呼び出し、「お久!空っちゃん、京都にお帰り。迎えにきたよ!」とメールを託します。
空っちゃんは(相変わらず、何と調子のいい嘘っぱちを...)と思いながらも、12年前に酷い振り方をしたのに、光くんが自分を覚えていてくれたことに感動してしまいました。この時は人目もあるので、「お久しぶりです」と普通の返事に留めました。
光くんが京都に帰ると、弟くんが光くんの所を訪ねて来ました。弟くんは空っちゃんが振った後、しばらく光くんに仕えていたのですが、光くんが流罪になった時に見捨てて、茨城県の姉の所に逃げてしまっていたのでした。
そのことをお詫びした上で、また再び、光くんと姉の不倫の片棒を担ぐことで、失地回復を図る作戦です。
夫の元茨城県知事はすっかりお爺さんになってしまってレスが長いので、今回は空っちゃんも光くんとのメールのやり取りに応じることにしました。
その後、程なくして、元茨城県知事が亡くなり、以前から若い義母である空っちゃんが気になっていた息子が怪しい態度をとるようになりました。どこかで聞いたような話です。
空っちゃんも身の危険を感じつつも、生活を息子に頼っている身としては、無下にも出来ません。しかし、いよいよ逃げ切れなくなって来たので、遂に出家して尼さんになってしまいました。ますます、どこかで聞いたような話になりました。
【教訓】若い頃に出会った人と十数年振りに同窓会等で再会するとときめくことってありますよね。配偶者がショボくれていたりするとなおさらです。
若くて美人の嫁さんがいても、人妻熟女に手を出す光くんは別格ですが...。