ゲゲゲの鬼太郎の作者「水木しげる」氏の生ま

れ育った境港市。

境港駅には鬼太郎や妖怪達が溢れていました。



鬼太郎列車。

1時間に1本くらいの少ない本数ですが、いろ

んなパターンの車両を見る事ができました。

実際には6種類走っているそうです。



駅近くの境水道では、大きな船がたくさん並ん

でいるのを見る事ができます。

まさに港街といった空気感を味わえます。


近くで見る船の迫力と、釣りを楽しむ人たち、

夕暮れ時のなんともいえない雰囲気。

のんびりと豊かな時間が流れているようでした



水木しげるロードから少し離れたところにある

水木しげる先生の生家にも行ってきました。

建て替えられて今は水木プロの事務所になって

いるそうです。


目の前が境水道の水の流れ、そしてその向こう

側からは、うっそうとした山がこちらを見下ろ

しています。


この景色を見ていらしたのだと思うと、確かに

妖怪がいてもおかしくない風景だなと感じます


人と自然との共存、見えないものへの興味やそ

の存在など、幼い頃から当たり前に肌で感じて

いらしたのだろうなと思います。



今年リニューアルされたばかりの「水木しげる

記念館」は、夏休み中という事もあってか大人

気でした。


可愛いキャラクター達はもちろんたくさんいま

したが、彼らが生まれる前の水木先生の戦争体

験やたくさんの波瀾万丈な経験から生まれた先

生の言葉に深く感銘を受けました。



″人間は植物や虫や妖怪なんかといっしょにくら

して初めて精神のバランスがとれるのだ″


″妖怪は見ようとしたらあかん感じるものです″


妖怪という存在がなぜこんなにも愛されている

のか、それは水木先生のおかげであるのは間違

いありません。


人が、自分達の事ばかり考えて生きていてはい

けないのだと、何かを大切に生きていかなくて

はいけないのだと、それを改めて教えてくれま

す。


戦争に対する思いも、社会や人間に抱く絶望感

みたいなものも、感情的に訴えかけるのではな

く、淡々と静かに穏やかな言葉で綴られている

のが、とても切なく胸に残ります。



入場券には、水木先生の言葉がランダムに書か

れていて、おみくじのようにメッセージをいた

だいたような気持ちです。


鬼太郎ファンはもちろん、ファンではない人で

もぜひ訪れて欲しい素敵な場所でした。



妖怪神社にお参り。



御神体は大きな岩?のようです。

説明によると、高さ3メートルの黒御影石と樹

齡300年の欅で構成させているのだそう。

水木先生に入魂いただき、妖力を放っていると

のこと。

妖力って神社で初めて聞くワードですね。


妖怪が住みやすいように、という願いがこめら

れているそうです。

奥が深いです。




水木しげるロードは、昔懐かしい商店街といっ

た雰囲気で、古い建物がいっぱい。



レトロな雰囲気が良いですね。

鬼太郎グッズのお店以外にも、カフェやお土産

屋さんなど見所万歳です。



もちろんどのお店も鬼太郎グッズでいっぱいな

のですが、そのお店にしかないオリジナル商品

もあり、珍しいグッズを見られるのも現地なら

ではの楽しみですね。



この日も暑かったー。

「境港カヌレ」さんで休憩。



妖怪バスも走っています。

描かれている妖怪達、みんな楽しそう。



もう電柱のしましますら、鬼太郎に見えてくる



土曜日は夜市をやっていて、遅くまで開いてい

るお店もいくつかありました。

記念館の前ではイベントもあり、お子さん達が

たくさん集まっていて、ちゃんちゃんこを着て

ゲタを鳴らして。

みんな楽しそうです。



昼間は暑いので、夏は夜の散策の方がゆっくり

見れるので良いですね。

あたりは暗いのに、このロードだけ明かりが続

いていて、遠くからみるとまるで妖怪横丁のよ

う。


177体あるという妖怪のブロンズ像もライト

アップされているので、夜の方が雰囲気出て良

かったです。



どのブロンズ像も良い表情しています。

動き出しそうな躍動感があり、細かい所までリ

アルに作られています。



「夜道を歩いている時、後ろから誰かの足音が

聞こえてきたら、それは「べとべとさん」かも

しれません…」


実際にべとべとさんに遭遇したら、めちゃくち

ゃ怖いと思いますが、この見た目は愛嬌ありま

すよね。


そんな風に何もしない妖怪もいれば、悪さをし

たり人を襲う妖怪もいます。

妖怪が悪いわけじゃない、人間だって同じ事を

やっているんだから、と水木先生は言いそうで

すね。



夜で妖怪達が沢山いるのに、まったく不気味で

はなく怖くないのが良いですね。

楽しすぎます。



照らしだされる影絵も可愛い。



普通だったら気味が悪いと思われそうな目玉の

街頭が怖くないのですからね。

もう丸いものがみんなおやじに見えてくる。



なまけ者になりなさい。

ゆっくりくらしなさい。


水木先生の言葉には、こうしたものも多いです

が、先生の生い立ちを知ると全く怠けていらっ

しゃらないし、そんな暇もなく全力で生きてこ

られた感じを受けます。


反対に、若い時は怠けてはいけないとも言われ

ていて、その言葉の真意はなんだろうともっと

水木しげるワールドにハマってみたくなりまし

た。


私の影響でなんとなく鬼太郎や妖怪達を可愛い

と思い始めていた旦那さんも、先生の本を2冊

も購入していましたからね。


それくらい、記念館やたくさんの妖怪達との出

会いによる刺激は大きく、私達の中に深く残り

ました。




一生のうちに絶対に行っておきたかった場所に

ようやく行けて感無量でした。


鳥取旅つづく。