従来型の情報発信メディアである新聞・テレビ・雑誌などに加え、現在はIT革命によりインターネットという便利かつインタラクティブなメディアも加わり、洪水のように世界中に情報が溢れている“情報氾濫時代”であると言えます。
そのような中で注意しなければならないことは、『情報氾濫時代、情報収集には多面性がより大事』ということであります。本質的には、いつの時代も“短絡的に一つの情報を鵜呑みにしてはいけない”ということです。えてして、マスコミは事実を捻じ曲げて報道したり、恣意的にネガティブキャンペーンの類を打ったりするので、注意が必要です。“情報収集に多面性を持っていなければ判断を誤る”という深刻な事態に陥ることもあります。
昨日(2009年1月26日月曜日)の日本経済新聞朝刊20面景気指標上の「消えたミセス・ワタナベ」の記事には目を疑いました。間違った情報が発信されていると。
以下一部転載します。
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外国為替市場に主役の姿が見えない。これまで何度も劇的なドラマを演じたヘッジファンド勢は、サブプライム危機で力を失った。
(中略)
舞台を去った大物が一人いる。米欧で「ミセス・ワタナベ」と架空の個人名で呼ばれる日本の個人投資家の一群。主婦層を中心とする外為為替証拠金取引(FX)のデイトレーダーの数は、昨年半ばまでの最盛期には百万人とも三百万人ともいわれた。
ワタナベさんの行動は東京金融取引所の「くりっく365」の売買高から推測できる。昨年十一月は前月比で50.9%減と半分に縮小。十二月も同9.5%減と、しぼみ続けている。リーマン・ショック後の金融市場の混乱に疲れ、嫌気がさしたのだろう。
(中略※以下からが本ブログの肝)
彼女はどこに行ったのか......。
日銀の幹部は「ワタナベさんはパチンコ店に移動した」とみる。全日本遊技事業関連協同組合連合会が毎月調べる機械設置台数が、確かにその足取りを裏付けている。
十一月末の時点では全国で400万台まで落ち込んでいたが、十二月末は420万台に回復した。マルハンやダイナムなどの同業界の大手企業が十一月末に発表した中間決算をみると、過去最高益の記録が光っている。
パチンコ店の客とFX取引の担い手が同一人物かどうかは特定できない。だが、個人投資家の巨大マネーが踊る舞台が昨年末に一変したのは間違いなさそうだ。
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以上、転載を終了しますが、
小生が問題視する部分が“日銀の幹部は「ワタナベさんはパチンコ店に移動した」とみる。全日本遊技事業関連協同組合連合会が毎月調べる機械設置台数が、確かにその足取りを裏付けている。
十一月末の時点では全国で400万台まで落ち込んでいたが、十二月末は420万台に回復した。マルハンやダイナムなどの同業界の大手企業が十一月末に発表した中間決算をみると、過去最高益の記録が光っている。”です。
日銀幹部もこの記事を書かれた編集委員の方のひどい情報収集能力、かつ短絡的に一つの情報をもとに仮説を立てているところに凄く驚いたと同時に、我がグループでもパチンコ店事業を展開しているという背景もあり、このブログで自由に反論しようと思ったのが本日の記事の狙いです。
まず、全日遊連が発表している機械設置台数とは“全国のお店が設置している機械台数を単純に合計したもの”であり、“パチンコ店の景気がよい”ということが読み取れる性格のものではありません。ちなみに、数値をみてみますと、
・2008年12月末
パチンコ機は前年同期比6万7679台(2.4%)増の283万1788台。
パチスロ機は同17万6840台(11.4%)減の138万821台
合計約421万台
・2007年12月末
パチンコ機は276万4109台、パチスロ機は155万7661台。
合計約422万台
となっており、合計で対前年比では横ばい基調であります。ちなみにパチンコ・スロットの比率が大きく変わったのは、規制によりスロット機の売上が劇的に減少し、全国のお店でパチンコ台数を増やしてスロット台数を減らすという動きがあったからです。
次に、パチンコ店企業1位・2位のマルハン・ダイナムの最新の中間決算が最高益であった→引用したこの日経朝刊の記事ではさも景気がよいように論じられておりますが、“彼らは既存店では苦戦しており新店効果があった、そして一番の要因は彼らがコストをしっかり見直し利益が上がる努力をした”結果であり、“パチンコ店業界はむしろ史上最悪期”といっても過言ではない状況です。
まず、
・パチンコ店の数について
全日遊連加盟パーラーの2008年中の廃業店舗数が累計で911店舗。
一方、08年中の累計新規店舗数は前年比48店舗(14.7%)少ない279店舗。
昨年度に比べて632店舗の減少。
・市場規模について
最新のレジャー白書によると約22兆円で、全盛期から2割近くも減少している。
・ユーザー数について
最新のレジャー白書によると約1400万人前後で、全盛期からは半減している。
また、売上の激減、過度なレバレッジをかけた投資の失敗と金融危機を端緒とした銀行の貸し渋り(リファイナンスに応じてくれない)により年間売上高数千億・数百億円規模の企業がびしばしと潰れております。今後もこの流れは続くと予測されます。現在の不動産業界の景況と似ていると思います。
これらから分かるように、むしろ
“パチンコ店業界は最悪期で試練を迎えている”
というのが正しい分析であるということです。
以上ですが、今回は自分の商売に関することだったのでセンシティブに反応しましたが、改めて『情報氾濫時代、情報収集には多面性がより大事』ということを認識しました。
さて、
2009年1月27日火曜日。こんなもんかな。ガンバロウ。
そのような中で注意しなければならないことは、『情報氾濫時代、情報収集には多面性がより大事』ということであります。本質的には、いつの時代も“短絡的に一つの情報を鵜呑みにしてはいけない”ということです。えてして、マスコミは事実を捻じ曲げて報道したり、恣意的にネガティブキャンペーンの類を打ったりするので、注意が必要です。“情報収集に多面性を持っていなければ判断を誤る”という深刻な事態に陥ることもあります。
昨日(2009年1月26日月曜日)の日本経済新聞朝刊20面景気指標上の「消えたミセス・ワタナベ」の記事には目を疑いました。間違った情報が発信されていると。
以下一部転載します。
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外国為替市場に主役の姿が見えない。これまで何度も劇的なドラマを演じたヘッジファンド勢は、サブプライム危機で力を失った。
(中略)
舞台を去った大物が一人いる。米欧で「ミセス・ワタナベ」と架空の個人名で呼ばれる日本の個人投資家の一群。主婦層を中心とする外為為替証拠金取引(FX)のデイトレーダーの数は、昨年半ばまでの最盛期には百万人とも三百万人ともいわれた。
ワタナベさんの行動は東京金融取引所の「くりっく365」の売買高から推測できる。昨年十一月は前月比で50.9%減と半分に縮小。十二月も同9.5%減と、しぼみ続けている。リーマン・ショック後の金融市場の混乱に疲れ、嫌気がさしたのだろう。
(中略※以下からが本ブログの肝)
彼女はどこに行ったのか......。
日銀の幹部は「ワタナベさんはパチンコ店に移動した」とみる。全日本遊技事業関連協同組合連合会が毎月調べる機械設置台数が、確かにその足取りを裏付けている。
十一月末の時点では全国で400万台まで落ち込んでいたが、十二月末は420万台に回復した。マルハンやダイナムなどの同業界の大手企業が十一月末に発表した中間決算をみると、過去最高益の記録が光っている。
パチンコ店の客とFX取引の担い手が同一人物かどうかは特定できない。だが、個人投資家の巨大マネーが踊る舞台が昨年末に一変したのは間違いなさそうだ。
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以上、転載を終了しますが、
小生が問題視する部分が“日銀の幹部は「ワタナベさんはパチンコ店に移動した」とみる。全日本遊技事業関連協同組合連合会が毎月調べる機械設置台数が、確かにその足取りを裏付けている。
十一月末の時点では全国で400万台まで落ち込んでいたが、十二月末は420万台に回復した。マルハンやダイナムなどの同業界の大手企業が十一月末に発表した中間決算をみると、過去最高益の記録が光っている。”です。
日銀幹部もこの記事を書かれた編集委員の方のひどい情報収集能力、かつ短絡的に一つの情報をもとに仮説を立てているところに凄く驚いたと同時に、我がグループでもパチンコ店事業を展開しているという背景もあり、このブログで自由に反論しようと思ったのが本日の記事の狙いです。
まず、全日遊連が発表している機械設置台数とは“全国のお店が設置している機械台数を単純に合計したもの”であり、“パチンコ店の景気がよい”ということが読み取れる性格のものではありません。ちなみに、数値をみてみますと、
・2008年12月末
パチンコ機は前年同期比6万7679台(2.4%)増の283万1788台。
パチスロ機は同17万6840台(11.4%)減の138万821台
合計約421万台
・2007年12月末
パチンコ機は276万4109台、パチスロ機は155万7661台。
合計約422万台
となっており、合計で対前年比では横ばい基調であります。ちなみにパチンコ・スロットの比率が大きく変わったのは、規制によりスロット機の売上が劇的に減少し、全国のお店でパチンコ台数を増やしてスロット台数を減らすという動きがあったからです。
次に、パチンコ店企業1位・2位のマルハン・ダイナムの最新の中間決算が最高益であった→引用したこの日経朝刊の記事ではさも景気がよいように論じられておりますが、“彼らは既存店では苦戦しており新店効果があった、そして一番の要因は彼らがコストをしっかり見直し利益が上がる努力をした”結果であり、“パチンコ店業界はむしろ史上最悪期”といっても過言ではない状況です。
まず、
・パチンコ店の数について
全日遊連加盟パーラーの2008年中の廃業店舗数が累計で911店舗。
一方、08年中の累計新規店舗数は前年比48店舗(14.7%)少ない279店舗。
昨年度に比べて632店舗の減少。
・市場規模について
最新のレジャー白書によると約22兆円で、全盛期から2割近くも減少している。
・ユーザー数について
最新のレジャー白書によると約1400万人前後で、全盛期からは半減している。
また、売上の激減、過度なレバレッジをかけた投資の失敗と金融危機を端緒とした銀行の貸し渋り(リファイナンスに応じてくれない)により年間売上高数千億・数百億円規模の企業がびしばしと潰れております。今後もこの流れは続くと予測されます。現在の不動産業界の景況と似ていると思います。
これらから分かるように、むしろ
“パチンコ店業界は最悪期で試練を迎えている”
というのが正しい分析であるということです。
以上ですが、今回は自分の商売に関することだったのでセンシティブに反応しましたが、改めて『情報氾濫時代、情報収集には多面性がより大事』ということを認識しました。
さて、
2009年1月27日火曜日。こんなもんかな。ガンバロウ。