寝る前とか電車移動中とかを使ってかなり熟読した本の紹介です。

CIA秘録上
CIA秘録上
CIA秘録 下
CIA秘録 下



本当に本当に衝撃的な話です。嘘のような本当の話で、すべて事実を基づいた話です。みんなと共有したい本です。


CIA秘録上/ティム・ワイナー
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CIA秘録 下/ティム・ワイナー
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CIAの誕生から今日までを描いた本です。間違いなく、CIAを描いた本で過去も今後もこれをしのぐ本はないでしょう。CIAはスパイ映画のように万能ではない、CIAというよりその上にいるアメリカ合衆国国家の陰謀&秘密工作が分かり、その相手の善悪は別としても多くの国家がアメリカをここまで嫌えるのかという背景もよく分かります。そして、無実の多数の人々が亡くなったやるせなさが残ります。


CIAの誕生の本質は“冷戦時代のソ連への対抗”、冷戦時代にアメリカが自ら蒔いた種が毒を持ったつたとなって、帝国に巻きついた。。。。(サダム・フセインとかビンランディンとか)

“成功は過大に、失敗は隠匿”
というのが誕生から今日までのCIAです。


特に印象に残ったストーリーを列挙します。

◆理想的な平和主義と見られているJFK大統領とRFK司法長官の兄弟主導で、ギャングを雇ってキューバのカストロ議長を暗殺しようという秘密工作の報復からJFK暗殺があったという説。

◆“打倒ソ連”が目的であった冷戦時代にCIAの諜報能力は劣っていて、必要以上にソ連を巨大化し虚像化していたこと。

◆冷戦時代が終焉してからCIAの存在意義を再構築した結果が経済諜報活動で、同盟国であった日本に活発なスパイ活動をしていたこと。

◆ユーゴスラビアの中国大使館の誤爆とか多数の間違いをCIAは犯してきたこと。

◆9.11テロの数年前からビンランディンを追跡したのにも関わらず、あのような事件が起きてしまったこと。

◆誕生から今日までの本質的な欠陥“諜報能力の欠如”“大統領のご機嫌とり”が間違った情報からあの悲惨なイラク戦争に導いた。


以上ですが、本書にあった印象に残った引用を

「60年間で数万人もの秘密工作本部の局員が収集した本当に重要な情報といえば、すずめの涙のほどしかなかったーそれこそCIAのもっとも奥深い秘密である。」

コリン・パウエル曰く「人々はそれはテロだと言うだろう。しかしいったい、アメリカ人の生活様式やアメリカの政治制度を変えられるテロリストがこの世界にいるだろうか。ノーだ。建物を崩壊させることはできるだろうか。イエス。誰かを殺すことはできるだろうか。イエス。しかしわれわれを変えることはできるだろうか。ノー。われわれを変えられるのは、われわれ自身だけだ。・・・・本当にわれわれを破壊できるのは、われわれだ。われわれは自分たちを破壊するようなことはしない。政治目的のために恐怖をもてあそんだりするべきではない。人々を恐怖のどん底に陥れて、投票行動を左右させたり、テロ産業複合体をつくりだしたりすべきではない。」

この本で私が教訓にすることは、
◆上のご機嫌どりが目的で情報をあげてくる部下を持つべきでない。
◆上は自分からも情報を取ることをして、情報の多面性を持ってから判断しなければならない。


以上、かなりお薦めです。


さて、
2008年11月26日水曜日。意地みせた部分も。ガンバロウ。