服がない。

今、お洒落をしたいわけじゃない。


手術後、手がボクサーのようなグルグル巻になって、何かに当てたくないのに、持っている服は袖口が狭いものとかピッタリしている物で着れる服がなかった。保護具が作られてから大分小さくなったが、それでも袖口が狭いと感じる。


結局、夫のTシャツを着ている方が袖にゆとりがあって着脱が楽だ。


手術服はKIMONOと呼ばれている不織布でできた短い浴衣の形した上衣とパンツだった。身体の手術にしても、手や腕の手術にしてもこの着物の形こそ体に触れ難く、着脱し易いと再認識した。流石に着物を着て出かける気はないが、パジャマも袖が当たるので、浴衣風なのが家にあればと何度思ったことだろう。


もう怪我などしたくはないが、パジャマにしても良いような、綿で浴衣風(甚平みたいなの?)で良いから私のも買っておこうかと思った。(夫が気に入って夏に着ていた甚平はどこかの箱の中、、。)


着物は手術の為に考えられた形じゃないけど、やっぱり日本かあ〜🥰って思ってしまう。シンプルでも使い勝手が良い、それが日本が考え出すもの。


それと食事時にもナイフが使えないので洋食だと切って貰わないと食べれないが、これがお箸だったら問題ないのだ。誰か(義父)が以前に日本人はこんな枝2本(箸)しか作り出せなかったのか。こちらはフォークと言う誰でも使える物を昔から使っているみたいなことを言われたが、たった2本の箸で切ったり摘んだり、骨一本でも取り除けるすごさ。私は幸い利き手が使える状態なので、片手を怪我しても箸なら問題ないわけだ。片手しか使えなかったら、フォークでぶっさすしかできないのだ。


こんなに離れた場所にいるのに、結局日本の物に助けられる。