今から約3年くらい前に、義弟(三男)が仕事を始めた。知り合いの空いている店舗を利用し、最初半年くらいは家賃も払わず、内装工事も義父と2人でやってしまったから、材料費だけ。それでクレープ屋を始めた。

 

クレープ屋は全然儲からず、隣のピザ屋が繁盛していたから、数か月後には義弟はあっさりとピザ屋ピザへ変更した。そこは観光地、ほとんど一期一会の客ばかり。入口から入って手前に義弟の店があったから、ピザの看板を見て入ってきた人は、手前にある義弟の店に入る。ピザ屋にした途端、急に繁盛しだした。当然のことだが、隣のピザ屋をやっていた男は怒り出した。人の目もプライドもなく隣の店の真似してピザ屋をする方がどうかと私は思う。だが義弟は隣のピザ屋の嫌がらせにも無視どころか対抗し続け、未だにピザ屋をやっている。

 

フランスは色々雇用される人に甘い法律があって、アルバイトでも時給を払うだけでは済まず、人を雇うとお金がかかる。だからセコイ弟は人を雇わず、ただで使える人間、そう義母をウェイトレスにすることを思いつた。私の前で足が痛いだとか靴を履けないフリ(?)した義母をウェイトレスに。しかも恐らく、話し合ってではなく、毎日毎日、卵がない、小麦粉がない、チーズ買ってきてと電話しては、そのまま働かせる手法。私達が向こうに行けば、夫に電話がかかり、買い物に行かされ、まで外国人専用無償ウェイトレスへ早変わりさせられたことがある。義母は大喜びし、滞在中は客に外国人が多いし、FRANがやればいいと一度言ったことがあったが、私は思いっきり嫌な顔をして、ウェイトレスなんてお金もらってもやったことはないと嘘まで言って、それ以降は一切手伝いはしていない。