リスクオン、リスクオフという言葉を聞いた事があるでしょうか。

リスクオンとは、リスクを取って、リターンを追求しやすい相場環境、リスクオフとは、投資家がリスクを避ける相場だそうです。

 

  リスクオンとリスクオフ

 

現在は国内外共にリスクオンの相場環境、いわゆるイケイケ状態です。

日経平均は4万円を超え、S&P500は最高値を更新するという、まさにバブルを彷彿させる状況が昨年から続いております。

多少の調整が入ったとしても、いまやそれは押し目にしか見えず、澄みきった青空は天井知らずとも思えます。

 

しかし、日本はともかく、米国はとなるとやや勝手が違うかもしれません。

米国債はいまだに短期・長期共に金利が高く、逆イールドが続いております。

 

  こんなに長期にわたる逆イールドは初か?

 

米国ではソフトランディングに成功したとの見方もありますが、いまだにリスクオフの懸念は拭えません。

もし経済が悪化し、株価の暴落がおこるとしたら、為替も当然円高に振れる事になります。

そうしたときに、ETFの下落もそうですが、為替によるダメージも計り知れないものになるでしょう。

現在のドル円は150円前後で推移しております。

 

しかし、これが元の110円~120円まで下落したらどうなるでしょぅか。

株価が変わらなくても、150円→120円なら-20%、110円なら-26.7%下落することになります。

それに加えて株価も下落した場合、かなり厳しい状況になると予想出来ます。

 

こちらは私がおふざけ? で投資しているウェルスナビの収益です。

2020年6月に3万円だけ購入しましたが、もう少しでダブルバガーになります。

買った当時は107円前後らしいです。

3万円分購入後、一切入金していませんから購入価格も当時の為替となっております。

 

  日本円換算

 

しかしこれが米ドル換算だったらどうなるでしょう。

 

  米ドル換算

 

ダブルバガーどころか、実は40%ほどしか上昇しておりません。

つまり、利益の半分以上は為替による影響が大きいのです。

これは元々これより以前から積み立てていた人は、(今の相場から見て)円高の恩恵を受けていたことになります。

このまま永遠に1ドル150円で推移してくれれば全く問題ない話ですが、おそらくいずれは120円またはそれに近いところまで戻ると思っています。

 

そうなった場合、今年から始めてS&P500やオルカン(60%が米国株、日本株は5%程度)に全振りしていた場合、為替の影響をモロに受ける事になるでしょう。

そうなった場合、20~30%分の為替の損失を株価の上昇で埋めなければいけません。

それはかなり長い長い戦いになると思われます。

 

そうならないようにする為には、やはり分散投資が一番でしょう。

株式にこだわるなら日本と米国を半々で持つか、もしくは日本株の割合を少しでもいいので増やす、債券もポートフォリオに組み入れるなどの対策が必要でしょぅ。

日本国内の株なら為替の影響は少なくて済みます(海外の売上比率が高い会社は、それなりのダメージは受けますが)。

 

世界的に見ても、大なり小なり株価は右肩上がりで推移していきます。

しかし、そこに為替が加わった場合は、それとはまた別の動きをします。

 

米国株が絶対にリスクオフにならない、為替はこの先ずっと150円前後で推移する、と信じている人は、この記事はあまり意味ないか嫌悪感を抱くでしょう。

しかし、そういうリスクもあるから、多少なりともヘッジしようと考えるなら、S&P500やオルカン一辺倒ではなく、他の商品も組み合わせてみてはいかがでしょぅか。

リスクヘッジでいうなら金とかでも良いと思います。

ただし、ビットコ。

貴様はダメだ!

いくら1,000万円を超えたとしても、投機に資金はつぎ込むべきではありません。