ただ出来事の整理のために。

ただ出来事の整理のために。

誰にも話せない全ての自分を自分のために文章に落とし込む作業。

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彼は私の前だと、おしゃべりになるという。


私も彼の前だと、自分の話をたくさんする。



普段私は自発的には他人に悩み事や不平不満は極力話さない。



聞いてるほうもいい気持ちはしないだろうことは容易に想像できるし。

生の気持ちは支離滅裂で、論点ずれるは主張は一貫しないはで、人様に聞かせるに値しない。

その習慣は小さい頃からのもので、うっかり口を滑らして話そうものなら、後で脳内反省会議が開催される。



しかし彼は別。

しっかり話を聞いてくれて、気持ちのいいリアクションを返してくれる。

わけのわからない話でも、適度に突っ込みを入れて整理してくれる。



人に不満を話すと気持ちが少し軽くなることを知った。


相手の愚痴を聞いていると、なぜかお互いスッキリしているという不思議な状態もよく発生する。



だから、好き。





彼と一緒にいると、お互いの纏う空気が溶け合っていくのがわかる。




彼が微笑う。


そこに特別な言葉はなくとも。


私も微笑う。




ああ、きっとこれが愛なんだ。


旦那は今の状況を、ほぼ把握しているんだろう。


自分がパチンコや釣りに行っている間、私が浮気していることを。



でも旦那は問い詰めない。


「イヤだけど、そうしないといられないんでしょう?」



気持ちの汲み取れない顔でそう言う。


そして、1人で出掛ける。



いっそ怒鳴ってもらいたかった。殴り飛ばしてもらえればどれほどいいか。




彼は旦那と別れることのないこの状況に、不満を言うことがなくなった。



私にとっては好都合なんだろうかこの状況は。

基本的には旦那の嫁で。いないときだけ彼の彼女で。



心の穴を埋めて埋めて埋めて埋めて…いるのか?

この作業は自分がからっぽになるばかりじゃないのか?

埋めているのか?掘っているのか?それさえも、もうわからない。



彼に抱かれ、突き上げられている間だけ、世界も気持ちもシンプルになる。

それが今の私の唯一の悦びであり幸せだ。



そして私は罪を重ねる。

彼とケーキを食べながら、DVDを見た。


ゆるやかに時間が流れていく。


こんな些細な幸せが、私は欲しくて欲しくて仕方なかった。




会話がなくても。ただ隣にいるだけで。


傷つかないためのメッキがはがれ、ストレスや苛立ちから解き放たれ。



私は私に戻ることができる。




彼が帰る。


私は、自分の輪郭にノイズが侵食する様子を他人事のように自覚しながら。



旦那の晩ご飯を作る。



何故私は旦那につくす?



全てを裏切り私は生きてる。今日も。