◆釈迦はキラー質問の達人!(釈迦の営業力)
ある時、釈迦が、阿難という弟子に、
「そなたは人間に生まれたことをどのように思っているか」
と尋ねた。
「大変、喜んでおります」
と阿難が答えると、釈迦は、次のような話をしている。
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「果てしなく広がる海の底に、目の見えない亀がいる。
その盲亀が、百年に一度、海面に顔を出すのだ。
広い海には、一本の丸太ん棒が浮いている。
その丸太ん棒は、風のまにまに、西へ東へ、南へ北へ
と漂っているのだ。
阿難よ。
百年に一度、浮かび上がるこの亀が、浮かび上がった拍子に、
丸太ん棒の穴に、ひょいと頭を入れることがあると思うか」
阿難は驚いて、
「お釈迦さま、そんなことは、とても考えられません。」
「絶対にないと言い切れるか」
「何億年掛ける何億年、何兆年掛ける何兆年の間には、
ひょっと頭を入れることがあるかもしれませんが、
無いと言ってもよいくらい難しいことです」
「ところが阿難よ、私たちが人間に生まれることは、
この亀が、丸太ん棒の穴に首を入れることが有るよりも、
難しいことなんだ。有り難いことなんだよ」
と、釈迦は教えている。
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(「こころの朝」木村耕一(編著)、1万年堂出版(刊)>から抜粋)
主導権を握るためには、何が最も効果的か?
それは 質問 です。
なぜなら、人間は聞かれたことには、つい答えようとしてしまうから。
そして、つい答えようとしたその瞬間、
相手にすでに主導権を握られていることになります。
常に言えば、どんな状況からでも、効果的な質問を使うことで
主導権を握ることが可能ということ。
そして主導権を握るための キラー質問 を用意しておくことで、
あなたは商談を優位に進めることが可能となります。
実は
釈迦は、このキラー質問の達人
でもあるのです。
先ほどのお話も、自分から仕掛けていますよね?ここがポイント!
そして釈迦は、この話の後に続けて
人身受け難し今すでに受く
人間に生まれることは大変難しい
その人間に生まれることができてよかった
と、説いています。
しかし最初からこう言われるよりも、先ほどのような質問から
入ることで、相手をこちらの話すことに引き込んでいき、
そのメッセージは、その弟子に、深く突き刺さります。
釈迦は、効果的に、意図的に質問を駆使しています。
だから、
相手に具体的な影響力を与える技術に長けていた
わけです。
良い話をすればそれで良い、というわけではありません。
釈迦でさえ(というか釈迦だから)、
伝え方の技術を持っていたのです。
相手に具体的な影響力を与えるために。
釈迦から学ぶことは大いにあります。