天使の去った先―23  和也6 | 青のパラレルワールド物語

青のパラレルワールド物語

青さんが登場する空想小説を書きます。ご本人様とは一切関係ありません。
腐話もありますので苦手な方はご注意ください。

 

 

 

 

「ねぇ、ニノ」

 

相葉さんが、俺に再度話しかけたのを

冷たい目で黙らせたと同時に、ドアが開いた。

 

 

「お・・はよ・・」

 

あんたは、いつもと同じ、

もごもごとした声で呟くようにあいさつをすると、

これもまた、いつものように奥のソファーに寝転んだ。

 

俺は、その後について行くと、

横に坐ってゲーム機を立ちあげた

 

あんたはすぐに目を閉じて、眠ろうとするから、

俺は、肘で横腹をつついた。

 

「ねぇ、この間の借りさぁ、返してくれる?」

 

ゲーム機から目を上げずに、話しかけると

あんたは、顔だけ俺の方に向けた。

 

「先週の収録で、恍けたこといったのを

俺がフォローしてやったよね。」

「なんのこと?」

「おーのさん、あれはNGワードだよ。

お偉いさんが聞いたら怒るやつ。

 

俺が旨く笑いにしてやったから、

ノーカウントになっただろう。

 

だから、今日、飯おごってよ。

もちろん、高いやつね。」

「何を寝ぼけたことを言って・・。」

 

起き上がった、あんたの頬を引っ張った。

 

「い、痛い。ニノ。」

「寝ぼけているのはそっち。

これは、現実だからね。

 

いいんだよ、次から、庇ってあげなくても。

俺は困らないんだから。」

「おまえな・・」

「じゃ決まりね。

終わったらすぐ出るよ。

ほら、今日のソロ撮影さ、

俺がトップで、おーのさんが2番目だからね。」

 

有無を言わせずに、俺ペースで決めると、

あんたは、もうそれ以上何もいわず

また、横になった。

 

 

ふと、目を上げると

反対側の壁際で柔軟体操をするJと目があった。

始めるんだな・・。

声には出さず、唇が動く。

                                                  

そう・・・。

俺も同じように、唇だけで答えると、

それきり向こう側を向いてしまった。

 

J、おまえは、止めないよな。

だって、俺達の考えは同じ。

だから、今日は俺が・・・。

 

あんたの寝顔をじっと見つめていたら、

いつの間にか相葉さんが横にいた。

 

「ねぇ、リーダー」

 

遠慮がちに相葉さんが、

あんたに声を掛けてきた。

 

「う・・・ん。何?」              

「あ、早くいかないと、メイク。

時間だ。

相葉さん、ありがとう。

おーのさん行くよ。

起きて。」

 

俺は、あんたの肩を2回叩いて起こした。

そして、その間ずっと相葉さんを睨んでいた。