オリジナル全館空調 追記:数年居住後気付いた改善点 | 主にDIYのブログ

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新築の注文住宅の、自分で設計したオリジナル全館空調の仕組み。自分で言うのもなんだが、業者も読むべき高レベルの記事。

 

●特徴

普通の家庭用エアコンを軸に、ほぼ全て汎用の機器・部品で構成。そしてほぼ全て通販で買い、設置のみ工務店に頼んだので、かなり激安。(融通利く工務店で良かった…)

しかも、一般の全館空調システム(エアコン室設置方式、全ダクト方式)と比べて、エアコン室不要メンテナンス厄介なダクト少な目換気扇の風量切り替えで各部屋毎の温度調整可能猫トイレ排気付きとかなり満足できる出来栄え。

 

●詳細

まず建築確認は普通の第三種換気で通す。ただし、トイレの排気ファンは人感センサーシャッター付き換気扇(FY-08PFR9D)にして、居住後は自然給気口は閉じたまま、トイレファンは使用時のみ回るようにする。

 

1階は廊下に熱交換換気扇(FY-12VBD2SCLVB-KB105M)、LDKに普通の壁掛けエアコンを設置。廊下から熱交換排気、猫トイレからバイパス排気しつつ、熱交換給気をエアコン吸気口上に行う。

洗面所と和室については、隣室だし特に和室はたまにしか使わないので、大仰なダクトなんて不要。壁設置の室間換気扇(V-08PFE)で必要なときのみ空気を送る。

 

2階も概ね同じ方針だが、こっちは廊下に1方向吹き出しの天井設置型エアコンと、その吹き出し口の隣に風量調整範囲の広い樹脂製(一応結露対策)換気扇(FY-32JD7)を設置。エアコンの吹き出しを換気扇が拾い、そこからのダクトで各部屋へ空気を送る仕組み。吹き出しグリルはオーケー器材のK-HV〇〇系のものが吹き出し方向を上下左右に調整できるのでお勧め。

 

さらに一工夫で、エアコンの吹き出し口から換気扇にかけて、下図のような風向制御ボックスを設置。これは2枚の板にプラ板をタッカーで打ち付けた程度の構造で、一般の全館空調システムにおけるエアコン室の役割を担ってる。換気扇が弱運転やオフの時の空気の逃げ道を忘れずに。

 

 

以上、間取りはかなり簡略化してるけど、大体説明完了。

 

●注意点

  • 天井埋込型エアコンは壁掛け型に比べ消費電力大きい(年1~2万円)
  • 24時間回すファンは絶対DCモータータイプがいい(ACに比べ超省エネ)
  • エアコンはスマホ操作対応がいい
  • 各機器の風量計算しっかり(エアコンの最大風量は仕様に載ってる)
  • ダクトはφ15cmがいい
  • ドアのアンダーカット、空気の温度と重さの関係、夏と冬、等々踏まえて、空気の流れをよく考える
 
最後に、今回仕事部屋は喫煙するので上記の全館空調とは独立した空調空間にしたんだけど、そこの換気量に迷った。今は通常、家の換気は0.5回/hがいいとされているけど、一部屋に人が延々居続ける場合、呼吸量から計算すると0.5回/hじゃ全然足りないっぽいので注意。

 

 

●数年住んだ後の補足・改善箇所


・リビング階段にし、玄関は全館空調範囲外にした方が節電になる。窓も多すぎないように。窓は断熱の弱点になる上、窓がある壁には棚等置けなくなる。ただし閉じ込められ事故想定しトイレ等にも小さい窓は必要。

 

・予想はしてたが室間換気扇(V-08PFE)の風力弱すぎ。

・各部屋ドアには大き目の通気口(ドア用ルーバー)が必要。2階は冷気が1階に逃げないようにドア上部、1階は暖気が2階に逃げないようにドア下部に付ける。

・温度がどうしても2階>1階になるので、1階は軒出し控え目、2階はがっちり(住友林業並みに)軒出しすべき。

 

・上下最大高低差(1階足元付近-2階天井付近)間の空気移動用ダクトも必要。階段のシーリングファン程度じゃ足りない。同容量の上げファンと下げファンを付けるのが理想。上げだけ、下げだけだと、微細な外壁隙間から外気吸ったり内気漏れたりしそう?

 

・天井設置型エアコンは主力商品じゃないからか、うるさいし高いし省エネ度も低いので、普通の壁掛け2台の方がいい。例えば1階リビングと、2階は廊下奥物置の上半分をエアコン室にしたり。

 

・エアコンは14畳2台体制が一番。理由はこういうところ参照。

 

・2階エアコンの室外機は2階に設置した方が配管が短くて済み省エネになる。

 

・夏より冬の方が電気代高い。ならば室外機は南側に設置し、夏は遮光し冬は日を当てた方が良さげ。

 

・最近のエアコンは換気機能も付いているので、熱交換換気扇は不要かも。やり過ぎ感あり。

 

・夏は北側窓に西日が結構入る。窓の上側西側に庇が有った方がいい。

 

・全館空調とは関係ないが、ゴミ箱やロボ掃除機等を置くスペースも考えておくこと。