市政刷新ネットワークが、前回の市議選で初当選した40代の若い市議への攻撃を始めた。攻撃というのは俺の言葉で、山川さんの言葉だと「ご挨拶」になる。
民俗学風な言い方をすると、「新しく地域にやってきた人、議員になった人が体験する通過儀礼・洗礼」となる。
山川さんの挨拶の実態は、「新しく議員になった人に圧力をかけて自分の支配下に置く」というものだ。現代の価値観では、威圧行為・恫喝であり、ハラスメントと言える。
今回の場合、市政クラブの二人が「議会の掟」に対する理解と服従を示せば圧力は解除される。そうすれば市政クラブの提案も議会を通る。しかし、議会の掟に従わないという意思表示をするならば、彼らの提案はすべて否決される。議員の仕事は市議会での討議だけではない。各種委員会もあるし、そのための運営会議などもある。また、執行部から議員への連絡は議長を通して行われる。議長のO議員は市政刷新ネットワーク所属である。連絡を握りつぶすこともできる(というか、そういうことを実際に行っている。いやがらせだ)。
3年前このご挨拶を拒否したのが、Sである。
山川さんは市長へのご挨拶を1年生議員のY女史に命じた。「議会の言うことをきかないと市長の提案は議会を通りませんよ」と市長に言わせた。当然、Sはこの発言を拒否し「恫喝??」ではないかと問題提起した。これが世に言う「恫喝裁判」の発端である。仕掛けたのも、原告も市政刷新ネットワークなのだ。
無印良品の議決で多数決を取るため議員に圧力をかけたのも同じだ。
12名の議員のうち6名が市政刷新ネットワーク所属である。ただし、市政刷新ネットワークから議長を出しているため、11人の議決では5人になる。その時、市政刷新ネットワークの圧力に屈したのがC議員である。無印良品出店は否決された。このことを取材したテレビ局に「議会には掟がある」と口を滑らせた。以降、C議員は無所属ではあるが、市長提案には否決を示している。
議会の掟とは、議会の言うことを聞かない市長の提案を認めないことだからだ。
この間、市政クラブの2人を明確にターゲットとした攻撃はなかった。敵はS市長だったからだ。しかし、ここにきて若い2人への「ご挨拶」が始まった。
この二人が市政刷新ネットワークの軍門に下れば、議決は9:2になる。
市長の孤立を進めるつもりだろう。
だが、議会の9:2という状況は、民意を反映しているのだろうか。
もちろん、市民全員がS市長を認めているわけではない。同様に、市民全員が市政刷新ネットワークを認めているわけでもない。
ただ、このような「ご挨拶」は、議会に特有の習慣ではないはずだ。
この町の「風習」として存在したもののはずだ。
ご挨拶を行使することで自分にとって都合の悪い人を追放してきた人と、ご挨拶を受け入れてその支配下にはいった人とがこの町で生き残っているのだ。
とすると、この町のご挨拶の元締めは…Xさんということが考えられる。
W議員と山川さんは、Xの威を借りる狐と言える。
このような習慣が、この町の人口流出を加速させていることは言うまでもない。