受験という目的に合わせて効率よく知識や技術を習得していくこと
これは重要なことかもしれません。
が、そればかりを勉強と思って励んでいてても、限界があります。
知識というものはいろいろな部分でつながっていき
学年が上がっていったり内容が高度なところのなっていくほど
その影響は大きくなる。
たとえば、国語の文章を読んでいても理科的な内容がわかっていないといまいちピンとこないようなところがあったり。
たとえば数学にしても、いわゆる「科目」としての数学というよりは、パズル的な感覚のものが重要になったり、問題の流れに沿うという読解的な力が必要になったり。
たとえば地理を学んでいるところに理科の天気の内容に当たるようなところがわかっていると一気に理解が加速したり。
たとえば「試験では出ないから」という理由でとあるタイプの問題を深くやらなかったり、繋がりの部分やあるものの証明をどうでもいいやとスルーしていると、それが後々繋がりが見えていないせいで大打撃になったり。
学力というのは、単に「科目」の勉強ばかりやっていても頭打ちになりやすいんです。
重要なのは、「科目」の勉強を通して物事のつながりを考え、理解したり、頭の使い方を学んでいったり、人の思想を理解していったりという部分なんですよね。
だから、受験で使わないからという理由で例えば美術とか技術家庭とか音楽とか保健体育みたいなものを疎かにしていると、なんかバランスが悪くなる。
美術とかどーでもいいがなって感じでいると、社会で美術史みたいなものが出てきて全く違いが分からなくてピンと来なかったり。
学力という面だけではなくて、音楽とか美術とか、そういうものの素養というものは、生きていく上での豊かさにも繋がる。
コスパやタイパを求めた勉強が大事な部分もあるけれど、それだけじゃあ大事なものを失うんですよね。