この地域に生まれ育つって、本当に恵まれていますよね。
だって、周りに何でもある。
受験情報だって、たくさんあるし、高校の選択肢も広い。
地方だと、私大附属なんて選択肢は微塵もないことすらある。
例えば、どんなに私大附属に行きたいと願っても、私大附属の公立レベルとは明らかに一線を画する世界観を、地方の塾の先生方は知らないこともある。
大学受験なら、全国勝負なのでさまざまな地域の先生方が、さまざまな地域の受験情報を知っているかもしれないけれど、基本的に県をまたぐことはない高校受験では、そうではない。
首都圏に塾を構える先生が、首都圏私立情報にある程度詳しいだけで、私だって、埼玉や千葉や神奈川の公立の受験情報は、あまりよくわかりません。
受験を例にしましたが、やっぱり都会の方が、さまざまな情報があり、さまざまな選択肢があり、さまざまな環境が整っており…というのは事実だと思います。
一方で、私は最近こう思うこともあります。
恵まれすぎている。
そうであるがゆえに、飢えていない子が多い。
満たされない。
渇いている。
どんなに望んでも、自分の置かれている現状では、どうにもならない。
選択肢すらない。
選択肢があるようで、実はない。
ゆえに、渇望する。
そういう心の奥底からくる渇き、そして、だからこそなんとかしてやるんだという強い意志。
そういったものは、あまり感じないなぁと思います。
たまに、そういう強い渇望を感じる子はいます。
そういう子は、受かります。
最近、中三に対して考えていること。
学力や、意欲や勉強に対する姿勢は、悪くない。
でも、何かが違う。
キミたちに足りないものは何か。
その答えは、この渇望なのではないかと感じています。
受かりたくて受かりたくて気が狂いそうになる。
それくらい、強く望む。
そういうものが、自分の現状を変える原動力となる。
強く望めばそれはいつか、自分の行動を変え、自分が見えている世界を変える。
私はそれが見たい。