さすがに学校が始まるという事を前提に、当塾も元に戻していきます。
とりあえず、今週は昼から授業を。
そして、六月に学校が始まるならば、完全に元の状態に戻し、授業時間も通常と同じようにしていきます。
もちろん、分散登校とかになりそうなので、昼に授業を行ってしまうことを視野に入れております。
夏季講習も削られるので、学習時間確保のために。
さて、この期間は一体何だったのでしょうか。
中学一年生にとっては、中学校にすら通っていない状態で、小学校からも中学校からも切り離された状態。
行ったこともない中学校から謎の課題が送られてくる謎の期間。
他の学年にとっても、中学校から切り離されて、課題だけ送られてくる。
しかも、単位として認定されずにきっと夏休みは削られる。あれ? やる意味あんの? みたいな浮いた状態。
早い話が、半ニート期間だったわけです。
で、それを良しとしない私から日々課題が投下される。
みなさん、周りの塾に行っていない人を見ましょう。
本当に何もしていない「ヤバい」人が増えています。
「ヤバい」というのは、直接的な学力ということではなくて、頭を使わない期間が約3か月もあったという意味の「ヤバい」です。
人の脳は使わないとすぐに劣化します。
人の脳は使えば使う程、ほぼ無限ともいえるレベルで鍛えられる。
その代わり、劣化速度は尋常じゃなく速く、鍛えるのには非常に時間がかかる。
この期間、何もしていなかった人、やってはいたけど特に考えもせずにただただ学校から送られてくるたいして、頭を使わないで課題だけを処理していた人の脳は劣化しています。
では、キミたちは?
キミたちは少なくとも、日々の課題があり、学校の課題があり、知識テストありと、やること沢山。
それに加え、自分でやれと放り出されたような部分もあり、かなりそれぞれに考えてやるべきことをやったはずです。
というわけで、脳の劣化はまあ大丈夫でしょう。学力をものすごく伸ばした人もいます。
この期間、真摯に励んだキミたちの学力は、2月末と比べて天と地ほどの差があります。
そして、自分ですべきことを考えて実践するということも、ある程度やれるようになったでしょう。
私がずっと言っている自律です。
自分なりに効果的な勉強のコツをつかめた人もいたのではないかと思います。
これは、キミたちの学力の成長という意味では、とても良かったことです。
しかし、肯定的な面ばかり見てはいけません。
よくなかった面もあります。
まず一つ目。
キミたちが学校で友人と駄弁る時間が持てなかったこと。
学校の意味は勉強する場というだけの意味ではありません。
これもずっと言っているのですが、キミたちの精神というのはまだ未熟なんです。
人生経験が少ないのだから当然です。
そして、これは日々の様々な経験によって成長していきます。
キミたちぐらいの年齢で特に重要なのは、友人との関係や、先輩、後輩との関係です。
この中でいろいろなことに悩んだり、いろんな共有をして「楽しむ」という経験がないと、精神の成長は遅れてしまいます。
これが今回の期間で最もキミたちにとってマイナスだったことではないかと私は思います。
そして二つ目。
肉体の劣化です。
キミたちは知らず知らずのうちに、運動を日々しています。
学校への行き帰り。
重たい荷物をもって往復。
体育の授業、部活、様々です。
この機会がこの期間に消失したこと。
これも、上に書いた精神の成長と同レベルに大きなキミたちにとってのマイナスです。
もちろん、軽く走ったり、ウォーキングしたりという事をしたでしょう。
でも、きっと足りない。
体はなまっています。
そして、体のなまりは精神にも影響します。
いいかですか?
学校が始まります。まだ通常とは言えないけれど。
そしたら、キミたちがすべきことは何か。
それは、友人と思いっきり楽しむことです。そして、運動をすることです。
学力というのは頭だけ鍛えてもダメなんです。
いろんな要素が複合的に絡んで、人は大きくなります。
福沢諭吉の言葉です。
「獣身をなして、人心を養え」 強い身体がないと、人というのは精神的な強さもなかなか養えないんです。
みなさん、いいですか? いろいろやるんですよ。
この期間は勉強くらいしかしかすることが無かった。
いわば、勉強が暇つぶしだったようなもんです。
でも、これからは違う。
元の状態に徐々に戻っていく。
勉強ももちろん続けます。
でも、それだけじゃダメですよ。