この期間、真摯に励んだキミたちの学力は、2月末と比べて天と地ほどの差があります。
そして、自分ですべきことを考えて実践するということも、ある程度やれるようになったでしょう。
私がずっと言っている自律です。
これは、キミたちの学力の成長という意味では、とても良かったことです。
しかし、肯定的な面ばかり見てはいけません。
よくなかった面もあります。
まず一つ目。
キミたちが学校で友人と駄弁る時間が持てなかったこと。
入試という面だけに関して言えば、学校は結構邪魔だったりします。
しかし、学校の意味はそれだけではありません。
これもずっと言っているのですが、キミたちの精神というのはまだ未熟なんです。
人生経験が少ないのだから当然です。
そして、これは日々の様々な経験によって成長していきます。
キミたちぐらいの年齢で特に重要なのは、友人との関係や、先輩、後輩との関係です。
この中でいろいろなことに悩んだり、いろんな共有をして「楽しむ」という経験がないと、精神の成長は遅れてしまいます。
これが今回の期間で最もキミたちにとってマイナスだったことだと思います。
そして二つ目。
肉体の劣化です。
キミたちは知らず知らずのうちに、運動を日々しています。
学校への行き帰りの重たい荷物をもって往復。
体育の授業、部活。様々です。
この機会がこの期間に消失したこと。
これも、上に書いた精神の成長と同レベルに大きなキミたちにとってのマイナスです。
もちろん、軽く走ったり、ウォーキングしたりという事をしたでしょう。でも、たぶん足りない。
体はなまっています。
そして、体のなまりは精神にも影響します。
学校が始まったらキミたちがすべきことは何か。
それは、友人と思いっきり楽しむことです。
そして、運動をすることです。
頭だけ鍛えてもダメなんです。
いろんな要素が複合的に絡んで、人は大きくなります。
福沢諭吉の言葉です。
「獣身をなして、人心を養え」
私たちは生物です。
コンピューター上のバーチャルな存在ではない。
生身の身体を持つ存在です。
我々は身体で物を感じ世界を味わうんです。
だから、健康な身体は必要不可欠です。
みなさん、いいですか?
いろいろやるんですよ。
この期間は勉強くらいしかしかすることが無かった。
いわば、勉強が暇つぶしだったようなもんです。
でも、これからは違う。
元の状態に戻っていく。
勉強ももちろん続けます。
でも、それだけじゃダメですよ。