こんにちは。
ZENT進学塾の坂口です。
『最近の子どもたちはスマホに依存している』
スマホでSNSやゲームをするから学力が
下がるという話も多く耳にします。
スマホ=教育の邪魔者という扱いですね。
そして、親や教師はこう考えるわけです。
『スマホを取り上げれば学力が伸びる』
本当にそうでしょうか?
私が読んでいる雑誌に、ちょうどそんな話題が
掲載されておりました。
ダイヤモンドZaiより
スマホと学力に因果関係があるとした場合、
スマホを取り上げれば勉強時間が増えて学力が伸びるはず。
今回の検証に使われたのはテレビやマンガでしたが、
持ち運べるうえに様々なことが出来るスマホのほうが
多くの時間を消費しています。
講師として子どもたちと接しているとその様子が
ありありと伝わってきます。
多くの時間を費やしていたものが急に失われる。
無気力症候群、燃え尽き症候群のようなものが
スマホがなくなることによって起こってしまう。
大人で例えるなら、定年まで一生懸命働いていたが
退職してやることがなく、時間を持て余している状態。
仕事がすべてだった人にとって、仕事のかわりを
すぐに見つけるのは難しい話です。
子どもも同じです。
時間を費やしていたものが急になくなったからといって、
では勉強をしようという意識にはならないのです。
『スマホを取り上げれば学力が伸びる』というのは
机上の空論に過ぎないということです。
今回の例ではスマホとなっていましたが、
学力低下を導く要因を『時間を費やしているもの』と
定義する場合は部活動もその対象となります。
ただ取り上げるだけという行為は、子どもの意欲を
失う結果に繋がる場合もあり、単純なことではないのです。
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※2017/5/8 補足
『スマホを利用すると学力が低下する』という説は
最近の研究結果で正しいことがわかってきました。
研究結果 例1 <コチラ>
研究結果 例2 <コチラ>
上記研究に勉強時間とスマホ利用時間による
統計データがありますのでご紹介します。
【 算数 または 数学の正答率 】
グループ1 グループ2
勉強時間 2時間~ 30分以上
スマホ利用 4時間~ 0分
正答率 55% 60%
勉強時間が多くても、スマホの利用時間が
多い子は学力が低いという結果になりました。
専門家の方々はスマホの利用が脳に影響を
与えているという見解です。
薬も過ぎれば毒となるように、便利であっても
節度を持った利用が大切です。
ただ取り上げるのではなく、ご家庭内で
スマホ利用のルールを作るのがオススメです。
以上、補足情報となります。
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