第3章 検証編 「理系アタマ」の考え方で、巷のウソを見抜け! 日本経済から死後の魂まで 日本は「 | Cの憂鬱

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先の無い高齢者のつぶやきです。Cは、お隣の怖い国、お金、職業などなどの頭文字?、かな。

第3章 検証編 「理系アタマ」の考え方で、巷のウソを見抜け! 日本経済から死後の魂まで 日本は「黒字国」で赤字ではない ここからは話題を変えて、「日本経済」にまつわるウソについて解説していきます。これまで主要メディアでたくさんのウソが報道されてきたため、「日本は借金大国である。この借金を次世代に回してはいけない。だから、消費税を上げるのは仕方がない」という話を信じている人は多いと思います。 特に、女性のほうが信じているようです。女性は男性に比べて生真面目なところがありますし、「国家財政」を「家計」という視点でみてしまうからかもしれません。 NHKなどが「日本には1000兆円の借金がある。それは国民1人あたり870万円にもなる。こんな膨大な借金を子どもたちに残していいのですか」と言うものだから、「子どもたちがかわいそうだから、消費税を上げてもいい」ということになり、それで消費税は10%まで上がっていきました。 しかしそれこそが、財務省の作戦だったのでしょう。私にはそうとしか考えられません。なぜならば、政府や日本銀行が発表しているいろいろな数表を見れば、日本の財政に問題がないことは明白だからです。 私たち一人ひとりが日本政府の「バランスシート(貸借対照表)」などを読んで理解することができれば、いくらNHKが「日本国には借金があって、大変だ!」と言ったところで「そんなことはない」とわかるでしょう。ただそういうものを読む人が少ないので、ウソをつく側はそこを狙ってくるわけです。 NHKが独自に間違えているということはまずあり得ません。NHKには経済を専門にしている人もいて、そのくらいの知識も裏取りのための資料もたくさんあるのですから、そんな簡単なことを間違えるとは考えられないからです。 それでは、「日本国の借金問題」のどこが間違っているのかを説明します。 まず、日本という国は世界有数の「黒字国」です。借金どころか、逆に外国に対してお金を貸しているのです。ヨーロッパ諸国においてもドイツやスイスのように経済状態が健全な国もありますが、日本はそれらの国よりも遥かに良く健全です。 日本国の借金はゼロどころか、年によって少々の上下はありますが、だいたい350兆円ぐらいの黒字です。黒字というのはお金を他に貸しているか自分が持っているかということですから、日本は借金国ではありません。 黒字なのに借金が問題だという、あまりにも露骨なウソがまかり通っています。私が最初にそう言い出したときには信じない人ばかりでした。 しかし今は、元財務官僚の高橋洋一さんをはじめ経済学者の多くが日本国には借金がないということを言っていて、そうした発言はネットなどでいくつもみられます。 ただし、そういう人たちは地上波のテレビにはあまり出てきません。大新聞などにもほとんど出ません。なぜかと言えば、これまでのウソがバレでしまうからです。 「日本は借金大国だ!」と言って消費税を10%にまで上げてきたわけですから、今さらNHKなどが「実は日本には借金がなかった‥‥」などとは言えませんから、そういう人たちを解説には使わないのです。 『フェイクニュースを見破る 武器としての理系思考』武田邦彦 (ビジネス社刊) R060625 P150