データを正確に読み解く能力が重要 | Cの憂鬱

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先の無い高齢者のつぶやきです。Cは、お隣の怖い国、お金、職業などなどの頭文字?、かな。

データを正確に読み解く能力が重要 なお、ひとくちにデータと言っても「日本人にとって、そのデータが正しいかどうか」ということも重要なボイントになります。 ところがマスコミなどは、イタリアやスペイン、アメリカなどに感染が広がると、そちらばかりを一所懸命に報道し始め、専門家という人たちもこれに 関連したコメントを繰り広げました。 みなさんも“2週間後には日本もイタリアのようになる”“現在のニューヨークは2週間後の東京の姿だ”などといったコメントを何度もテレビの報道で目にしたことでしょう。 しかし、イタリ アやスペインなどの海外と日本とでは気候も生活習慣も異なるわけですから、流行という点ではまったく同じようには考えられません。 その証拠に、だいたい各国の感染が 一段落したところで比べてみると、日本と欧米諸国では感染者数も感染率も重症化率も死亡数も数10倍、100倍、200倍と違っているわけです。 病気のことを考えるときは、10倍ほどの差があれば別々に考えなければならないのですが、今回のように数10倍、100倍、200倍も違うとなればまったく 参考になりません(2020年末のデータでは、日本の新型コロナウイルスの死者は3400名、イギリスは日本の人口に補正すると約10万人で、約30倍も差があります)。 ですから、「ヨーロッパがこうだから、日本もそうしなければならない」などという専門家がよくいましたが、これはまったく見当はずれのことなのです。 つまり、データを基にして話している人であっても、同時にそれを正確に読み解く能力が問われるということです。 『フェイクニュースを見破る 武器としての理系思考』武田邦彦 (ビジネス社刊) R060519 P034