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ですから、新型コロナを厚生労働省が感染症の2類に指定したことには非常に驚きました。むしろインフルエンザと同等の5類ですらないと思っていたのです。 それが「恐ろしい感染症だ」ということに変わっていった理由は何だったのか。一つは、感染拡大当初における中国の病院での描写が極めておおげさだったということがありました。 実際には中国でその後、新型コロナが爆発的に感染拡大して死者がものすごく増えて経済活動や政治活動に大きな障害が出たということはありません。中国の統計はあまり信用できないとはいえ、それでもたいした感染被害ではなかったことは中国が実証しています。 日本でも結果としてはヨーロッパの30分の1ぐらいの世界的にみても非常に低い感染率でおさまりました。PCR検査という実状に反するほど多くの感染を測定するような方法で検査をしても、最初の1年ではおよそ100万人の感染者(正確には感染者ですらなくPCR 陽性者でした)これはインフルエンザなどと比べればずっと感染力が弱いということが言えるわけです。 ちなみに感染者と陽性者の違いは、感染者はウイルスが体内に侵入して増殖をはじめている人のこと、陽性者は増殖状態であるかないかにかかわらずウイルスが体内にある人のことを言います。感染状態でない陽性者はもちろん無症状ですし、感染状態になっても無症状や極めて軽微な症状におさまる人は多くいます。 『「新型コロナ」「EV脱炭素」「SDGs」の大ウソ』武田邦彦著 ビジネス社刊 20240402 P115