刑務所の処遇、仮釈放について。 | 刑務所体験記&更生道

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刑務所を出所して半年、刑務所内の現実、出所後の苦難と更生の道を辿るドキュメントブログです。

 

 

 

 

 

少しづつ春を感じられるようになってきた。

 

明日から選抜高校野球が開幕、元野球小僧の私としては楽しみで仕方がない。

 

刑務所の処遇、これは類・種・等工と呼ばれるものが受刑者にとって大きなもの。

 

類は5類から1類まで。

 

種は3種から1種まで。

 

等工は10等工から1等工まで。

 

どれも数字が小さくなるほど良い。

 

類は半年に1回見直され、3類以上になればお菓子が月に1度購入出来たり、手紙の発信回数や自弁購入できる備品等も増えていく。

 

1類になるにはかなりの時間を要するので、短期刑の者は2類が限界、それでも2類になると月2回お菓子の購入が可能となるので、類は受刑者にとって一番といっていいほど関心が高い。

 

種は行動制限の処遇で2種になると電話面会が可能となったり、開放的居室(鍵を自由に開けられる等)で生活できたりといったもの。

 

等工は、作業における分類で各等工により作業報奨金の額が変わってくる。

 

私がいた頃は、10等工で時給6円程度、1等工で50円程度だったと記憶している。

 

月額平均は3000円程度、5000円を超える者はごく限られていた。

 

この作業報奨金は、現金で渡されることはなく、出所日にまとめて支給される。

 

刑務所内で雑誌を購入したり、生活備品の購入に充てることは可能。

 

毎月の作業報奨金額は、担当刑務官により知らされる。

 

こういった分類は、やはり励みとなり抑止力にもなる。

 

もちろん、違反行為等をすれば問答無用で類や等工が下がる。

 

仮釈放については、受刑者誰もが夢見る制度。笑。

 

仮釈放は受刑者同士、いつも話をしていた。

 

同じような罪名・刑期を過ごした先輩受刑者がどの程度仮釈放をもらえたかといったことに関心を抱く。

 

仮釈放は、罪名により大きく違ってくる。

 

また、懲罰の有無、被害弁済の有無、被害者感情でも大きな違いがあるといっていい。

 

仮釈放審査に入ることを受刑者が知るのは、パロールと呼ばれる用紙が渡された時、このパロールがなければ仮釈放審査は行われない。

 

基本的な流れは、パロールから2ヶ月から3ヶ月で仮釈放準備面接、準備面接から2ヶ月から3ヶ月で本面接、本面接から2ヶ月から5ヶ月で仮釈放。

 

これはあくまでも平均値、この流れより早い者もいる。

 

ちなみに私は、本面接を一度却下され、仮釈放を諦めたが、2度目の本面接を受け1ヶ月程度で出所した。

 

仮釈放が決定されると、身元引受人には事前に通知が入る。

 

早い場合は、仮釈放2ヶ月前には通知がある。

 

この時、本人にはまだ伝えないでくださいといったことも言われることも。

 

また逆に急に決まるケースもあり、出所日2週間前に通知といったことも。

 

受刑者には仮釈放日の2週間前に通知され、そこから2週間は工場作業を行わず、釈前寮と呼ばれる場所で過ごす。

 

仮釈放とは、あくまでも刑期の一部を社会で過ごすということ、遵守事項も厳しく定められ、違反すれば即刑務所に戻ることとなる。

 

仮釈放期間をいかに有意義に過ごし、社会復帰に向け努力するかは重要となる。

 

仮釈放を迎え、喜びもあるが、不安が大きい方がいい。

 

自分が再犯を犯さず過ごせるか、待ち人だった方々の期待に応えられるか、自分自身を律して生きていくことができるか、仕事は探せるか等、いい意味での不安を抱えて出所することは大切。

 

皆さんが待っている方々もいつか必ず出所の日を迎えます。

 

もちろん一日も早い社会復帰を願ってますが、その日を迎えるための準備をお互いにすることが大切だと伝えたい。

 

出所はゴールでなく、スタートです。

 

マイナスからのスタートですが、それは己がしたこと、刑務所での生活がマイナスでなかったと思えるような人生を歩んで欲しいと心から願ってます。

 

私自身、今も修行の途中、皆さんと同じステージでこれからも歩んでいきたい。

 

では皆さん、今日も素敵な日曜日を^^

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